もっとも速い市販車はアメリカ製のスーパーカー
そして、最高速といえばインディカー。オーバーコースを主体にしているインディカーの最高速度は380km/hといわれている。エンジンはホンダとシボレー(イルモア製)の2社が作っており、2.2リッターV6ツインターボ(およそ700馬力)。
燃料は2023年から100%再生可能な燃料となっていて、サトウキビ廃棄物から作られるエタノールと、そのほかのバイオ燃料を混合した第2エタノールを使用。
インディ500が開催されるインディアナポリス・モーター・スピードウェイでの1周の平均速度は、予選で約362km/h、決勝で約354km/hに達するといわれている。
では、国内ツーリングカーレースの頂点、スーパーGTの最高速度も見てみよう。
2024年の3月に富士スピードウェイで行われた公式テストのデータによると、最高速度は294.278km/h。
記録したのはニッサンのフェアレディZ(MARELLI IMPUL Z)とホンダのシビックタイプR(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16、STANLEY CIVIC TYPE R-G)。数字を見ればわかると思うが、スーパーGTの車両は、じつはわずかに300km/hに届いていない。
現在のGT500のマシンのエンジンパワーは550馬力以上ある。ただし、2024年からは、最高速度とコーナリングスピードの抑制策を実施し、GT500は最低地上高を規制しているスキッドブロックが厚くなり、最低地上高が5mm上がっている。
なのでそれ以前は、300km/hを超えていたこともあった。
そして世界一の直線番長といえるのが、アメリカのSSCトゥアタラの532km/h。トゥアタラはSSC(シェルビースーパーカーズ)が販売している公道を走れる市販車(約190万ドル)。
エンジンは独自に開発した6.9リッターV型8気筒ツインターボで、1750馬力を発生。車名のトゥアタラとは、ニュージーランドに生息するムカシトカゲの現地での呼称だ。
ちなみにEVでは2024年日本の大阪市に本社があるアスパークが開発した電動ハイパーカー「アウル SP600」が438.7km/hを記録して、ギネスブックに認定されている。