フェラーリ乗りが待ち望んだ究極の488! 296 GT3が出ても色褪せない「488 GT3 EVO 2020」とは (1/2ページ)

この記事をまとめると

フェラーリ488 GTBは昔懐かしい命名ルールに沿って名付けられ2015年に発表された

■488 GTBには「チャレンジ」や「GTE」などコンペティションモデルが数多く存在した

■「488 GT3 EVO 2020」はシリーズの集大成といえる出色の出来ばえだった

コンペティションモデルが数多く存在した488GTB

 フェラーリが2015年3月に開催されたジュネーブショーでオフィシャルに発表した488 GTBは、それまでの458イタリアのビッグマイナーチェンジ版ともいえるべきモデルだった。

 そのネーミングに掲げられる488という数字は、ミッドに搭載されるV型8気筒エンジンの1気筒あたりの排気量であり(総排気量は正確には3902ccの設定だった)、それに続くGTBはグラン・ツーリスモ・ベルリネッタを意味している。フェラーリのカスタマーやファンにとっては昔懐かしい車名の復活ともいえた。

 同年の9月には新たなボディバリエーションとしてフルオープンの488スパイダーが発表されたが、それ以上にフェラーリスタを待ち望ませたのは、488 GTBをベースとするコンペティションモデルの誕生だった。

 フェラーリからはまず、458チャレンジの後継車となる488チャレンジが2016年12月に発表され、それに続いて当時はフェラーリのF1以外のモータースポーツ活動で、セミワークス的な役割を果たしていたミケロット・アウトモビリとの共同開発によって、世界各国で開催されるGT選手権に参戦するための488 GT3、488 GTEなどが誕生している。

 そのなかでも、FIAから「GT3-044」のGT3カーとしての取得ナンバーを得た488 GT3は、さまざまなGT選手権で圧倒的な強さを誇り、ライバルメーカーにとってはそれを超えることが大きな目標となった。

 もちろんその動きに対してフェラーリが沈黙を続けることはなく、2018年になると彼らはさらに488 GT3の性能を向上させるために、正常進化型となるEvoモデルを完成。再びレースシーンでのアドバンテージを強く主張するようになったのである。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ
趣味
突然思いついて出かける「乗り鉄」
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