ド派手な飾りも箱絵もないけど「デコトラ」! 令和のトラック野郎たちは「造りボディ」で楽しんでいた!! (2/2ページ)

造りボディの「なんちゃって仕様」も登場

 そして、先述したように造りボディが放つ効果は実用面だけではない。見た目を大きく変える効果もあるために、デコトラ愛好家たちに好まれる。もちろんデコトラファンであれば、そんな造りボディを載せただけのトラックであっても食いついてくる。

 しかし、デコトラに興味がない人からすれば、これのどこがデコトラなの? となるわけだ。結果として自身のデコトラ熱を注ぐことができ、ファンに評価されることもできる。しかも、荷主や顧客を刺激しないで済む。造りボディとは、そんな優れものの存在なのだ。

 しかし、イチからオーダーメイドでボディを製作するとなると、当然のごとく知識や費用、日数が必要となる。そのため、近年では床などの土台はノーマルのものを使用し、側(ガワ)だけを手がける車両も多い。要するに、見た目だけのボディである。そのような「なんちゃって仕様」もいまのデコトラ界では造りボディとして扱われる傾向になっているため、造りボディの比率はとても高くなっているのだ。

 時代は移り変わる。デコトラの世界も同様に、働くトラックたちは派手さから美しさを求めるなど、方向性が変わってきた。そして、派手なデコトラは仕事で使うのではなく、プライベートで楽しむようになっている。そのように逞しく生き続けているデコトラ愛好家たちの姿を見ていると、日本独自の文化であるデコトラは、これからも末長く存在し続けてくれることだろう。


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