この記事をまとめると
■クルマに装備されるウインカーはレバーが戻る機能が搭載されている
■カムとピンが動くことでレバーが戻るというアナログなシステムとなっている
■近年はステアリングの切れ角を読み取る電子式のウインカーが増えている
ウインカーはなぜ勝手に戻る?
右左折をするときや車線を変更するとき、駐車状態から車線に復帰するときなど、自車がどのような動きをするのかを周囲に伝える重要なアイテムとして知られるウインカー。
普段何気なく使用しているウインカーではあるが、交差点などでウインカーを点け、曲がり終わってステアリングを直進状態に戻すとともにウインカーも自動で戻ることで、出しっぱなしになることを防いでくれる機能が備わっている。
この機能は便利である一方で、斜めに曲がるときなど、ステアリングを切る角度が浅い状態でウインカーを出そうとするとすぐにキャンセルされてしまったりして不便を強いられた経験がある人も多いのではないだろうか。
このウインカーが自動で戻る機能、じつはかなりアナログなもので、ステアリングの取り付け部分に山状になっているカムとピンが備わっており、ステアリングが一定以上まわされてカムがピンを押すとウインカーが自動で戻される……という仕組みとなっている。
そのため、カムとピンが接触するような絶妙なハンドルの切れ角でウインカーを作動させるとすぐにウインカーがキャンセルされてしまうというワケなのだ。そのため、ステアリングをまわしたときにカチっという感触を覚えることがあるのである。
ただこのカムやピンは樹脂製となっているものが多く、長期間使用していることで徐々に摩耗してしまったり、破損してしまったりすることでキャンセル機構が働かなくなってしまうこともある。
普段何気なく使っている機能ではあるが、動作しないと途端に不便を感じるだけでなく、つねにウインカーが出しっぱなしとなることで周囲のドライバーが混乱する要因にもなるため、不調があった際は早急に修理をしたい部分でもある。
ちなみに近年の一部のモデルでは電子式のウインカーを採用しているモデルもあり、そういったモデルは物理的なキャンセラーではなく、ステアリングの切れ角をデータとして読み取って適切なタイミングでウインカーが切れるようになっている。
そういった車両はステアリングを切ってもカチっという感触もなく、ウインカーレバーも操作したあとに保持されずに中央位置に戻ってしまうため、慣れるまではやや違和感を覚えることになるが、今後はこういった電子式が主流になる可能性も大いにあるだろう。