この記事をまとめると ■2024年11月21〜24日に渡ってWRC第13戦「ラリージャパン」が行われた
■全日本ラリー選手権参戦ドライバーたちも過酷なラウンドにチャレンジ
■全日本ドライバーは明暗のわかれる結果となった
ラリージャパンには全日本ラリー選手権のドライバーたちも参戦 2024年のWRC第13戦「ラリージャパン」が11月21〜24日、愛知県・岐阜県を舞台に開催。TOYOTA GAZOO RACING WRT、HYUNDAI SHELL MOBIS WRT、M-SPORT FORD WRTのワークスチームが集結し、Rally1ハイブリッドで激しいバトルを繰り広げていたが、その背後では全日本ラリー選手権を戦ってきたドライバーたちも過酷な日本ラウンドにチャレンジしていた。
なかでも、著しい飛躍を遂げたのが、新井大輝だといえるだろう。シュコダ・ファビアR5を武器に全日本ラリー選手権のJN1クラスでチャンピオンを獲得した新井だったが、「自分のペースが速いのか、全日本ではわからなかったし、ピレリタイヤのセッティングに苦戦しました。その一方で、WRC2のレギュラーメンバーはセッティングが出ていましたからね。厳しい戦いになることは予想していました」とのこと。
事実、豊田スタジアムを舞台にしたSS1で、新井はWRC2の9番手タイムに沈んたが、デイ2からワイディングで本格的なラリーが始まると、新井は旧型のファビアR5を武器に好タイムを連発していた。
新井大輝選手のシュコダ・ファビアR5 画像はこちら
SS3で3番手タイムをマークし、デイ2をWRC2の3番手で走り終えた新井大輝は、デイ3でもSS10、SS13でベストタイム、SS11、SS15で2番手タイムをマークし、WRC2の3番手をキープ。デイ4は失速するものの、「今回はいろんなトラブルが出ていましたが、なんとか走り切れたのでほっとしました。当初はWRC2で6位以内に入れたら……と思っていたので、このリザルトには満足しています」と語るように、新井大輝はWRC2で3位入賞を果たし、全日本勢の最上位となる総合9位で完走を果たした。
これに続いたのが、GRヤリスRally2を駆る勝田範彦で、WRC2クラスで7位完走を果たし、マスターカップで勝利を獲得した。
GRヤリスRally2と勝田範彦選手 画像はこちら
一方、WRC2クラスに挑んだ全日本ドライバーのうち、悔しいリザルトとなったのが、GRヤリスRally2を武器にWRC2に参戦していたヘイキ・コバライネンで、デイ3までクラス4番手につけながらも、デイ4のオープニングステージとなるSS17でコースアウト。2年連続でリタイヤとなった。
ヘイッキ・コバライネン選手のGRヤリスRally2 画像はこちら
そのほか、日本独自の車両で争われたナショナル部門でも数多くの全日本ドライバーが参戦しており、こちらでも明暗が別れるラリーとなっている。
DATを搭載したGRヤリスを駆る眞貝知志がデイ2の出走直後に燃料系のトラブル、スバルWRX S4を駆る新井敏弘がデイ2のSS4でエンジントラブルによりデイリタイヤするなか、梅本まどかをコ・ドライバーに起用する村田康介がGRヤリスを武器にナショナル部門のJR1クラスで2位に入賞。さらに、FRスポーツのトヨタ86を駆る山本悠太がナショナル部門で3位、2WD部門で2位、JR2クラスで3連覇を達成したほか、WECで活躍した平川 亮の妹、平川真子がJR3クラスで優勝している。
