カーボン製エアロパーツで武装した正真正銘最後のGRスープラは435馬力! 特別仕様車「A90 Final Edition」が超過激だった (2/2ページ)

内外装以上に過激な走行性能の向上

 ここまで、内外装に施された数多くの特別装備を見てきたが、肝心の中身も凄まじい。

 まずボディ等の補強だが、フロントカウルブレースを強化した上で、フロント床下ブレースを追加。リヤ床下ブレースの構造を強化し、室内には強化ラゲージクロスバーが備わる。

 さらに、フロントロアアームに強化ゴムブッシュ、フロントコントロールアームにピロボールジョイントを採用。リヤサブフレームに至っては、GRスープラ GT4同様にアルミリジッドマウント化されるというから開いた口が塞がらない。

 これらのメニューによって、ダイレクト感やグリップ感、コントロール性が向上しただけでなく、サスペンションとボディの一体感も大きく向上。ロードインフォメーションがより伝わりやすくなり、正確なハンドリングを実現したという。

 また、これらの進化に合わせて電動パワーステアリングの制御も最適化され、新しいシャシーセッティングに合わせてアクティブディファレンシャルのセッティングも見直されている。

 最後に、お待ちかねのパワートレインを見てゆこう。エンジン本体は標準車と同一のB58型3リッター直列6気筒ターボエンジンだが、吸気経路の見直し、低背圧触媒の採用により、ベース車から48馬力/70Nmアップとなる435馬力/570Nmを絞り出す。なお、組み合わされるトランスミッションは6速MTのみの設定となる。

 また、エンジン性能向上に伴い、冷却性能も仕様変更され、ラジエーター冷却ファンを強化するとともにサブラジエターが追加された。

 そのほか、アクラポヴィッチ製のチタンマフラーを採用。高性能に相応しい迫力あるエキゾーストノートを手にしている。

 もはや、「GRMN」モデル並み、あるいはそれ以上にベース車からのパフォーマンスアップを果たしているGRスープラ A90 Final Edition。決して安くはないプライスタグが掲げられるだろうが、ここまでやるかというチューニングとGRスープラ最後のモデルというプレミア感を鑑みれば、大人気は必至だろう。

 また、同時に標準モデルのGRスープラ(3リッターモデル)の一部改良も発表された。

 主な内容は、シャシーセッティングの変更とそれに伴うアクティブディファレンシャルの最適化に、足まわりではサスペンションセッティングの変更やボディ剛性向上、ブレーキの大径化など。

 エクステリアでは、ホイールカラーがマットブラックに変更されたほか、ダックテールウイングやフロントホイールアーチフラップを標準装備とし、デザイン面と同時に空力性能も向上。インテリアも、シート表皮の変更などの改良を受けた。

 特別仕様車であるA90 Final Editionの強すぎるインパクトの陰に隠れている感は否めないが、標準車のほうも変更点が多く見逃せないアップデートとなっている。

 A90 Final Editionの販売予定地域は日本・欧州となり、国内での販売開始時期はまだ発表されていない。台数は両マーケット合わせて300台を予定しているという。一部改良を受けた3リッターモデルは、2025年春以降グローバルに順次展開される予定だ。なお、両モデルともに価格に関しては現時点での発表はない。

 まさに最後の輝きを見せようとしているGRスープラ。今回発表された両モデルの販売開始がいまから待ち遠しい。


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