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EVのソルテラが先に登場してあとからフルハイブリッドのクロストレックを発売! スバルの電動化戦略の謎 (1/2ページ)

EVのソルテラが先に登場してあとからフルハイブリッドのクロストレックを発売! スバルの電動化戦略の謎

この記事をまとめると

■スバル・クロストレックにストロングハイブリッドモデルを追加した

■トヨタ式ハイブリッドシステムは2018年に北米市場でクロストレックが採用していた

■EVへの移行期における選択肢のひとつという位置づけで次期型フォレスターにも搭載予定

トヨタ由来の技術が応用されたスバルのハイブリッドモデル

 この秋、スバルの電動化について、ふたつの大きな動きがあった。

 ご存じのように、スバルの人気SUVモデル「クロストレック」に2.5リッターエンジンとシリーズパラレルハイブリッドを組み合わせたストロングハイブリッドを新設定することが発表され、10月より予約が始まっている。そしてもうひとつは、11月に発表された最新の経営方針「SUBARU ビジネスアップデート」だ。

 話題のニューモデルと経営方針、このふたつは密接に絡み合っている。

 まずは、クロストレック・ストロングハイブリッドの概要から整理してみよう。

 これまでクロストレックは2リッター・ボクサーエンジンのマイルドハイブリッドを採用してきたが、追加されるストロングハイブリッドでは、外観をほとんど変えることなく、満タンで1000kmの走行が可能なロングツアラー系ストロングハイブリッドへと進化させている。

 なお、ストロングハイブリッドという言葉・表現の定義については諸説あるが、日本の市場ではモーターだけで走行できるEVモードをもっていることをストロングハイブリッドの条件として捉えているユーザーが多いだろう。実際、クロストレックのストロングハイブリッドでは88kWと十分にパワフルな駆動用モーターを積んでいる。

 さて、クロストレック・ストロングハイブリッドが搭載する水平対向ボクサーエンジンは2.5リッターへとスープアップされ、ハイブリッドシステムは「仲間」であるトヨタから協力を得たシリーズパラレル方式となった。

 これは、状況に応じてエンジンを発電に使ったり(シリーズ)、直接駆動に利用したり(パラレル)するハイブリッドのことで、初代プリウス以来、トヨタが熟成に熟成を重ねてきたシステムであることはいうまでもない。

 ただし、スバルがトヨタ由来のシリーズパラレル式ハイブリッドを採用するのは初めてというわけではない。スバリスト諸兄であればご存じのように、2018年秋に北米のクロストレック(当時の日本仕様はXVと呼ばれていた世代)に、プラグインハイブリッドを設定している。

 外部充電によってEV走行できることがプラグインハイブリッドの欠かせない特徴といえるため、このときにスバルはトヨタ式のシリーズパラレルハイブリッドを採用していることを公式に発表している。

 プラグインハイブリッドから外部充電機能を省き、バッテリーをそれなりに小さくすればストロングハイブリッドが完成する(実際にはそれほど簡単ではないが)と思えば、トヨタ式のストロングハイブリッド車が登場するまでずいぶんと時間を要したようにも思えるが、おそらく年単位の時間は技術的な課題を解決するためではなく、市場の受け入れ態勢を待っていたのだろうと思われる。

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