【社会人なら知っておくべきイマドキ知識】植物から燃料を作る「バイオ燃料」は3つの種類がある! 2つはもう実用化されていた (1/2ページ)

この記事をまとめると

■バイオエタノールには大きくわけて3種類の原料がある

■糖質原料・デンプン質原料・セルロース系原料が主軸となっている

■現在の燃料にも一部バイオ燃料由来の原料が使用されている

植物由来の燃料がなぜカーボンニュートラルなのか?

 カーボンニュートラルを目指す上で、燃料にバイオエタノール(バイオマスエタノール)を使用するという選択肢がある。いわゆる再生可能エネルギーのひとつで、植物などから生成されるエタノール(アルコール=エチルアルコール)のことを指している。

 植物由来の燃料がカーボンニュートラルと見なされる所以は、植物が光から得たエネルギーを使い、大気中の二酸化炭素からグルコースのような炭水化物を作り出す際、その反応過程で酸素分子を大気中に放出する働き(光合成)があるためで、光合成で消費する二酸化炭素の量と、その植物由来の燃料を燃やした際に発生する二酸化炭素の量がプラスマイナスゼロになると見なせるからだ。

 こうした意味で、バイオエタノールはカーボンニュートラルな燃料と扱えるのだが、問題は人類の食料となる植物を燃料として使うことが、飢餓に苦しめられている人たちが存在する現状で、はたして正しい手法なのか否かという点にある。

 つまり、食用となる植物を食用として使わず、バイオエタノールにして燃料として使うことはいかがなものか、という社会観である。使用済みの食用油を回収、燃料として再生する手法が有効だと認められるのは、こうした問題をクリアしているからだ。

 では、実際に試されているバイオ燃料とはいったいどんなものなのかを探ってみることにしたいが、まず、バイオ燃料とはいった何なのか、から考えていくことにしよう。


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