交換のたびに「ちょっと余る」エンジンオイル! コツコツためて使っても問題ない?

この記事をまとめると

■余ったぶんを貯めておいたエンジンオイルを使用してもほとんどの場合は問題ない

■銘柄の異なるエンジンオイルを混ぜて使用するのはおすすめできない

■高温多湿を避けて直射日光の当たらない場所で保管すればオイルは少なくとも5年間はもつ

未使用エンジンオイルは貯めておいたら次回交換時に使える?

 エンジンオイルを交換するとき、量り売りでも利用しない限り、数百cc単位でオイルが余るときがある。そのオイルを捨てずに保管していたら、いつの間にか3リットルちょい、つまりオイル交換1回分の量が確保できてしまった!

 だとしたら、次回のオイル交換には、このオイルを使ってOK???

 基本的に未使用のオイルなら問題ないはずだが、それにはいくつかの条件がある。

 まず、貯めておいたオイルが、同銘柄のものであること。

 オイルの全容量の10%ぐらいほかのオイルが混じったとしても、性能に影響はないが、開封時期も違えば、銘柄も違うオイルを、何種類もブレンドして使うのはおすすめできない。オイルはそれぞれベースオイルに各種添加剤を配合して、バランスのとれた状態で売られているので、異なるオイルをミックスして使うのは避けたほうが無難というもの。

 もうひとつは保存方法。新品未開封のオイルなら、高温多湿を避け(40℃以下)、直射日光の当たらない場所に保管しておけば、少なくとも5年間は問題なく使える。

 そもそもオイルの缶には製造年月日がわかりやすく書かれている例は少ないし、注意書きにも「開封後は早めに使用……」とだけあり、とくに消費期限は明記されていない。

 また、最近のクルマは、メーカー指定のオイル交換時期がどんどん伸びていて、1年/1万5000kmぐらいが標準。エンジンの内部で高温・高圧縮に晒されているオイルがそれだけもつのだから、未使用なら一度開封したオイルでも、1~2年は余裕。

 とはいえ、オイルは空気に触れること(酸化)と湿気による水分の混入で劣化するので、密閉して、寒暖差の少ない場所(屋内)で保存するのがポイント。できれば、缶とフタの間に食品用のラップを2~3枚重ねて挟むと、密封性が高まるので試してほしい。

 あとは、新品未使用のオイルと同じく、高温多湿を避け、直射日光の当たらない場所で保管するのは基本。

 エンジンオイルにはもともと酸化防止剤が入っているので、それほどナーバスになる必要はないのだが、一度開封したオイルでも、保管方法さえ適切ならば約2年は安心して使っていいと覚えておこう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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