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なんの変哲もない2ドア車が世界を驚かせた! 世界初のターボ搭載量産車BMW 2002の伝説 (1/2ページ)

なんの変哲もない2ドア車が世界を驚かせた! 世界初のターボ搭載量産車BMW 2002の伝説

この記事をまとめると

■ターボチャージャーを世界で初めて搭載した量販車がBMW 2002ターボだ

■大型なエアスポイラーやリベット止めのオーバーフェンダーなどの独特な外観が特徴

■2リッター直4はターボによって170馬力を発揮し最高速の公称値は211km/h

サーキットを疾駆するツーリングカーのような出で立ち

 そのセンセーショナルなニューモデルは、1973年のフランクフルトショーで発表された。ターボチャージャーという、当時世界中のエンジニアが自動車にそれを採用することに注目していた技術。それを世界で初めて搭載した市販車、「BMW 2002ターボ」がそれである。

 BMW 2002とターボとの関係は、じつはそれよりもさらに古く、1969年のヨーロッパ・ツーリングカー選手権には、グループ5のカテゴリーで284馬力の最高出力を発揮する2002tiベースの「2002 TIK」(Kはもちろんコンプレッサー=ターボを意味する)が登場。同年のタイトルを獲得するに至っている。

 そして、エバスペッヒャー製のターボを装着したこのモデルは、アレックス・フォン・ファルケンハウゼンをチーフとする、当時のBMWのエンジニアリングチームに大きな刺激を与え、それから約3年の時を経て、BMWは2002シリーズの頂点を担う、2002ターボを世に送り出すことに成功したのだった。

 2002ターボを見て、まず多くのファンが歓喜したのは、そのエクステリアデザインのフィニッシュだった。独自のフロントエアスポイラーやリベット止めされた前後のオーバーフェンダー(これは日本仕様では当時認可を得ることができずパテ埋め処理によって装着された)。

 トランク上にはラバー製のスポイラーが装備され、その姿はサーキットを疾走するツーリングカーをイメージさせた。

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