10月の新車販売はヤリスがN-BOXを抜きトップを奪取! N-BOX JOYが新発売されたのに何が起こった? (2/2ページ)

ライバル車種は好調なセールスを記録中

 納期が早いといえば、クラウンスポーツとクラウンクロスオーバーもトヨタ車のなかでは供給体制が整っているモデルとなっている。

「当初、クロスオーバーは、タクシー(おもに個人)車両としての販売はやめるようお触れが出ていたそうです。しかし、最近では個人タクシー車両として積極的な販売が展開されているとのことです。タクシー需要を想定していなかったので、自動ドア(後部助手席側)への架装業者も架装作業手順の確認に奔走した時期があったそうです(事情通)」。

 アメリカではクロスオーバーはセダンとしてカテゴリーわけされているので、多少見た目に違和感があるものの、都内でも続々とクラウンクロスオーバーの個人タクシーが誕生しているようである。

 軽自動車では、N-BOX JOYとタイミングを同じくしてスズキ・スペーシアが派生モデル「スペーシアギア」の新型を発売している。

 スペーシア(標準車・カスタム)の月販目標台数は1万2000台、そして新型スペーシアギアの月販目標台数は2000台なので合算すると1万4000台となる。2024年10月単月締めでのスペーシア(合算)の販売台数は1万4234台なので、月販目標台数をクリアしていることとなり、新型スペーシアギアの販売が好調に推移しているものと考えることができる。

 また、10月16日に発売したスズキのコンパクトクロスオーバーSUVとなる「フロンクス」が2137台を販売し、登録車のみのランキングで28位に入っている。フロンクスの月販目標台数は1000台となっているので2倍強を販売したことになる。専門家のフロンクスへの評価もおおむね高いようなので、今後「大化け」する可能性もあるのだが、インドからの完成車を輸入しての販売となっていることもあり、すでに大量のバックオーダーを抱えているとのことである。

 とはいえ、今後はスズキ登録車のなかではスイフト、ソリオとともにスズキの看板車種になっていくかもしれない。

 例年ならば暦年(1月から12月)締めでの年間累計販売台数トップをスズキとダイハツが激しく競い、11月12月はそのデッドヒートぶりが販売統計からも把握することができたのだが、2024年はすでにスズキのトップがほぼ確定的となっている。軽自動車ではN-BOXが11月、12月単月トップと暦年締め累計年間販売台数トップ維持のためにさらに積極的な販売を進めてくることが予測できるので、年末にかけてはN-BOXは買い得な状況が続きそうである。

 登録車は納期が早いといっても2~3カ月となっているので、すでに2024事業年度(2024年4月から2025年3月)締め年度末決算セールをにらみながら販売促進活動が展開されていると考えていいだろう。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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