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アメ車「ビュイック」が中国で人気! 一方本国アメリカでの立ち位置が微妙になっていた (2/2ページ)

アメ車「ビュイック」が中国で人気! 一方本国アメリカでの立ち位置が微妙になっていた

この記事をまとめると

■GMのブランドのひとつでもある「ビュイック」の立ち位置はかなり微妙

■中国では人気がありラインアップも豊富だ

■近年はアメリカ国内でも見かけるようになった

シボレー以上キャデラック未満という微妙なブランド

 GM(ゼネラルモーターズ)には現状、シボレー、キャデラック、GMC、ビュイックの4ブランドが存在する。シボレーがコンパクトモデルからフルサイズピックアップトラックまで広くカバーする総合ブランド、キャデラックが高級ブランド、GMCがトラック&SUVに特化したブランドとなっている。しかし、残されたビュイックブランドの立ち位置はかなり微妙ともいえよう。調べてみると「シボレー以上キャデラック未満」という立ち位置ということになるようだ。

 GMのなかでキャデラックとほかのブランドの格差というのは、日本におけるトヨタとレクサスの関係以上に決定的なものとなっている。20代のころ(1990年代後半)、南カリフォルニアでキャデラックのレンタカーが安く借りられるということで日本から予約したことがある。車種はコンコースでFFだが昔ながらのキャデラックスタイルをもつ大型セダンであった。

 友人と借りたのだが、ふたりともTシャツにGパン姿であり、レンタカー会社で手続きをしていると、まず担当の女性に「マジで借りるの?」的な言葉をかけられた。その後、フリーウェイを流していると、渋滞などでノロノロ運転をしているとき、筆者の乗っているキャデラックのそばを通り抜けた白人のアメリカ人が、アジア人がキャデラックの運転をしていることに驚いた顔をしていた。それだけ、アジア人の若い男(当時)がアメリカでキャデラックの新車を運転することは「場違い」だったのである(自動車窃盗団かと思われたようである)。

 そう考えるとビュイックは、キャデラックには乗ることがはばかれる一般大衆のなかで、「ラグジュアリーなクルマに乗りたいなぁ」という人に向けたブランドなのかもしれない。ただ、近年ではセダンはおろかハッチバック車やクーペのラインアップはなく、SUVがラインアップされているのみだ。

 2008年にかなりミニバン色の強い3列シートをもつ大型クロスオーバーSUVとなる「アンクレイブ」が登場すると、それが看板車種となった(いまアメリカのファミリーカーで主流となっている、3列シートをもつ大型クロスオーバーSUVの元祖ともいえる)。

 アンクレイブは2025年モデルとしてデビューした最新型で3代目となるが、モデルチェンジを繰り返すたびにSUV色を強めていき、3代目ではベタベタなクロスオーバーSUVデザインのモデルとなった。

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