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モノコック全盛だがラダーフレームにしかない利点もある! クルマのボディ構造とメリデメ (2/2ページ)

モノコック全盛だがラダーフレームにしかない利点もある! クルマのボディ構造とメリデメ

この記事をまとめると

■現代のほとんどのクルマは「モノコックボディ」を採用している

■モノコックボディは車体剛性を保ちながら重量を軽くできる

■かつては「ビルトインラダーフレーム」を採用しているオフロード車もあった

クルマの車体構造にはいくつかの種類がある

 自動車の車体は、パワートレインやサスペンションを搭載、装着し、人や物を運ぶという役割が与えられている。当然ながら、カッチリと強度、剛性を保っていてくれなければ走行に際して非常に具合が悪い。

 車体剛性が量産車の設計・生産で真剣に取り組まれるのは1980年代後半のことで、メーカーが、車体剛性は車両の走行性能に大きく影響してくる、ということが強く認識されたためである。

 では、現代のクルマはどういった車体構造を採用しているかといえば、薄いプレス鋼板を溶接で組み上げた「モノコックホディ」がそのほとんどとなっている。厳密にいえば形状に違いはあるが、卵の殻と同じような構造、と考えてよい。鋼板を溶接で組み上げ立体を作り、それを車体とする方式だ。もう少し詳しくいえば、車体を形作る外板パネルが応力を受けもつため「応力外皮構造」と表記される。

 モノコックボディ構造の利点は、車体剛性、強度を保ちながら重量を軽くできる点にある。ただし、これは車両の走行条件が、比較的路面状態のよいところ、たとえば舗装路やフラットダートでの話となる。オフロードのように、瞬間的にサスペンションが大きくストロークし、車体側に連続して大きな入力が加わるような状況では、必ずしもモノコックボディが適しているとはいい難い。

 むしろ、独立した頑健な専用フレーム(シャシー)をもつ車体構造のほうが、オフロード走行には向いているといえる。本格派を謳うクロスカントリー4WDのほとんどが、どのモデルも独立した専用シャシーをもつ構造で作られているのはこのためだ。

 専用シャシーの上にボディを乗せ、ボルト止めで固定する手法が大半である。このモノコック構造と専用シャシー構造は一長一短あり、いずれが優れているかは、その車両が走る路面状態に左右されると考えてよく、適材適所といってよいものだ。

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