ついに我らのホンダがキタァァァァ! 2024年のホンダはN-BOX頼みじゃない! ヒット車連発の背景とは? (2/2ページ)

このご時世ながらMT車も大健闘

 このほかシビックのマイナーチェンジでは、運転感覚の楽しい6速MT専用グレードのRSを加えた。価格は419万8700円だから、同等の安全/快適装備を採用したAT(無段変速のCVT)のEXに比べて約40万円高いが、今のところ売れ行きは堅調だ。

 以上のように2023年後半以降に国内で登場したホンダ車には、人気を高めた車種が多く、2024年9月の売れ行きも前述のとおり前年の1.2倍以上になった。

 ただしその一方で、絶好調だったN-BOXがいまひとつ伸び悩む。現行型の登場は2023年10月だから、2024年は売れ行きが急増していい時期だが、2024年1〜9月は前年の同時期に比べて6%減った。フルモデルチェンジした直後なのに、売れ行きは先代型のモデル末期を下まわる。

 またN-WGNの売れ行きはN-BOXの16%に留まり、N-ONEはわずか9%だ。小型車のフリードやヴェゼルがモデルチェンジを成功させて売れ行きを増やす一方、近年のホンダの国内販売で主力だった軽自動車が下がっている。

 ホンダの場合、新しい人気車を投入すると、それまで好調だった車種の売れ行きが下がるパターンが昔から散見される。デザインから各種の機能、価格設定まで、市場や販売店の意見を汲み取ることが大切だ。


渡辺陽一郎 WATANABE YOICHIRO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ(2010年式)
趣味
13歳まで住んでいた関内駅近くの4階建てアパートでロケが行われた映画を集めること(夜霧よ今夜も有難う、霧笛が俺を呼んでいるなど)
好きな有名人
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