燃費や電費に優れるのはコレのおかげ! 電気自動車やハイブリッド車の「回生ブレーキ」ってそもそも何? (2/2ページ)

EVはエンジン車とは違うクルマとして捉えるべき

 では、回生を利用した発電でどれくらいの電力が得られるのだろうか?

 実際、アクセルペダルの戻し量によっても異なるが、最大で60%ほど電気を戻せるとの話がある。100%まではいかないが、使ったエネルギーの6割を戻せるなら、有効活用しなければ損だ。ただしそれには、アクセルのワンペダル操作が不可欠になる。

 エンジン車に回生に替わる機能はない。したがって、基本的にはブレーキペダルを踏み、油圧ブレーキで減速したり、止まったりしなければならない。ほかに、先にも述べたエンジンブレーキや、空気抵抗も減速の要素のひとつだが、近年は燃費向上のため高い段のギヤで走ることが多く、空気抵抗も少ない外観になってきているので、油圧ブレーキへの依存度が高いだろう。

 逆にEVは、回生によるブレーキの働きを利用できるので、ワンペダル操作を使えば使うほど、油圧ブレーキの使用頻度が減る。結果、ブレーキパッドの摩耗を抑えられる。それは、部品交換費用の軽減につながる。

 回生はEVだけでなく、モーターを併用するプラグインハイブリッド(PHEV)、ハイブリッド(HV)、マイルドハイブリッド(MHV)の各車でも利用できる。

 EVは、単にエンジン車の代替ではなく、独自性のある別のクルマという発想をするとよいだろう。


御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター

愛車
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乗馬、読書
好きな有名人
池波正太郎、山本周五郎、柳家小三治

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