【試乗】シビックの「e:HEV」と「RS」でアクセスのリヤウイングを試した! 「こんなに変わるの?」な結果に狐に摘ままれたような気分!! (1/2ページ)

この記事をまとめると

■ホンダアクセスより「実効空力」を取り入れたシビック用の新リヤウイングが登場

■群馬サイクルスポーツセンターで新タイプのウイング装着車両に試乗

■ボディ剛性の変化を体験できるフィットの実験車両にも試乗した

シビック用にも「シェブロン」加工を施した新リヤウイング

「実効空力」という概念で、新たな空力パーツを展開するホンダアクセスの「モデューロ」ブランドに新しいデバイスが登場した。シビックに装着可能で翼裏面に独自なシェブロン(鋸歯)加工を施した新タイプのリヤウイングスポイラーだ。

 今回、群馬サイクルスポーツセンターのクローズドコースと周辺道路で、その「実効性」を試してきたのでリポートしよう。

 実効空力デバイスについては、これまでもたびたび紹介してきた。印象的だったのはN-BOXに装着したシェブロン型の空力パーツで、風の影響を受けやすい車体形状のN-BOXに装着すると、通常走行速度域でも車両周辺に発生する乱気流が細かくなり、車体振動が減少してボディ剛性が向上したかのような効果があったことを確認している。

 ホンダアクセス・モデューロがこうした「実効空力」を意識し始めたのは2008年に登場したシビックタイプR(FD2型)用の空力パーツを開発しているときだったという。当時はまだ通常走行域で実効性を確認できるほどのノウハウはなかったというが、それから土屋圭市氏を中心に細かな加工調整と走行試験を繰り返し、「実効空力」を謳えるほどにまで効果を引き出すことに成功したのだ。

 その開発の手法は現代の常識からはかけ離れている。空力パーツの開発は、通常であればモックアップの模型を製作し、風洞実験を繰り返して現物化したうえで実車に装着。それから効果を確認して商品化していく。

 だがアクセスの取った手法は、とにかく実車両に加工可能な素材で試験的に装着し、実走しては加工して効果の有無を確認して仕上げていくという。それはじつに大変な作業であり、土屋氏の感性から発せられる言葉をエンジニアが理解し、パーツのどの部分をどう加工するかを決めて走行確認をするという途方もなく手間のかかる作業となったはずだ。

 モデューロが実効性にこだわるのは、ユーザーとなるカスタマーが見た目だけでなく、空力パーツ装着による効果を「実感」できることを強く意識したためで、見た目重視、数値重視のメーカー純正装着パーツとは一線を画すものとするためだ。その結果、装着ユーザーから好評を得て、いまでは高い装着率を誇るまでに成長している。


中谷明彦 NAKAYA AKIHIKO

レーシングドライバー/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

中谷明彦
愛車
マツダCX-5 AWD
趣味
海外巡り
好きな有名人
クリント・イーストウッド、ニキ・ラウダ

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