個性的なセカンドハウスとしても魅力
フリーウェイ網が全米に張り巡らされ、道幅にも余裕のあるアメリカならではともいえますが、自走式のキャンピングカーとはまた違った利点もあります。乗員はけん引車に乗って移動、目的地ではクルマと切り離してベースキャンプに。お買い物や観光へは、ヘッド車両で身軽に出かけることができるのも大きな利点なのです。
そして、トレーラー的生活がひとつの憧れである大きな理由。それは、(とくに)男性が抱く「理想のマイホーム」像と重なるからです。結婚して家を建てたら、トレーラーを「我が秘密基地」に、と考えるお父さんは少なくないのです。
我が家を建てた暁には、ガレージの壁にブラック・アンド・デッカーのツールをぶら下げて、クルマはシェビーのフルサイズセダンかフォードのピックアップ。そして裏庭のトレーラーを自分の書斎にして、傍らにウェバーのバーベキューグリル。これが、アメリカン・ダディが描く典型的なマイホーム……といったら少々ステレオタイプに過ぎるでしょうか?
近年は、マキタやトヨタといったジャパニーズブランドも大人気ですが、トレーラーの頂点に立つのは「エアストリーム」。宇宙船のごときレトロフューチャーなフォルムと、居住性重視の豪華なトレーラーが、アメリカにおいて特別な存在であることに変わりはありません。
そして、日本においてもエアストリーム的生活は決して不可能ではありません。たとえば、正規輸入されている「バンビ」の16フィートのモデルの全長は4990mmなので、日本の駐車事情にもマッチするし、旅する時の取りまわしも良好です(車両重量は軽く1トン超えなので、路上に出るには牽引免許が必要なりますが)。
エントリーグレードとはいっても、居住性はエアストリームの名に恥じない装備を備えており、4人家族が使えるダイネットやベッド、ガスレンジや冷蔵庫に電子レンジを備えたキッチンにトイレ+シャワーのユニットバスもあるという充実ぶり。
いざとなったら旅に出かけることもできる、個性的なセカンドハウスとしても、大きな魅力があると思うのですがいかがでしょうか? エアストリームなら、憧れのハイブランドとしてのステイタスは保証済みですから、少々高価なプライスタグにも納得がいくことでしょう。