全部知ってたら「車神」レベル!? 日本人のとっての「どマイナー」自動車メーカー8選 (2/2ページ)

ヨーロッパ各地にある(あった)マイナーなメーカー

5)ヴェンチュリー(フランス)

 フランスにかつて存在した「ユーリエ」という自動車設計/製造会社のエンジニアだったクロード・ポワローとジェラール・ゴッドフロワにより1984年に設立。1986年にミッドシップスポーツ「MVS ヴェンチュリー」を発表し、続いて1994年に「400GT」を発表したが、2000年に倒産。

 その後、モナコの実業家がヴェンチュリーを買収し、2005年にはEVスポーツカー「フェティッシュ」を発表。現在のヴェンチュリーは、高性能EVの開発に加えてフォーミュラEや宇宙事業など、いろいろやっている。

6)フータン(フータン・オートモービルズ/スペイン)

 クラシックカー好きなフアン・ウルタードが1991年にスペイン・サンタフェで設立した少数生産のコーチビルダー。すべての車両がハンドメイドとなる。1992年に初のモデル「Hurtan T2」を発表し、その後もさまざまな「クラシカルな美しさと現代のテクノロジーが融合したモデル」を発表。

 大阪には「HURTAN JAPAN」という正規輸入代理店が設立されており、最新作である「フータン グランドアルバイシン ヘリテージ」と「フータン グランドアルバイシン ビスポーク」をオーダーできる。

7)ダチア(ルーマニア)

 1966年に「UAP」という社名でルーマニアにて設立。当初はルノー車のノックダウン生産を行っていたが、1980年代半ばにはルノーと決別し、オリジナルモデルの開発をスタート。排気量0.5リッターの「ダチア500」や5ドアセダン「ダチア・ノヴァ」を発売したが、1999年には再びルノー傘下に。

 その後はルノーのコンポーネントを巧みに使って「安価だが実用的に使えるモデル」を多数開発。現行型の「ダチア・サンデロ」は2021年8月、ヨーロッパ月間乗用車販売台数でフォルクスワーゲン・ゴルフを抑えて見事1位に輝いた。

8)ワズ(ロシア)

 1941年、バルバロッサ作戦(1941年6月22日に開始された、ナチス・ドイツによるソ連への侵攻作戦)の影響を受けて、ロシア西部のウリヤノフスクに設立。

 第二次世界大戦中は米軍の軍用トラックをコピーして開発した軍用トラックなどを製造し、戦後も軍用車両を開発。1950年代からはキャブオーバータイプのバンも製造し、1965年に登場した「UAZ-452」は現在も、車名こそ変わっているが、基本設計と外観デザインはほぼ不変なまま新車として販売されている。日本国内でも一部の業者がワズ車の販売とメンテナンスを請け負っている。

 じつは多くの日本人、そしてクルマ好きも知らないようなドマイナーな自動車メーカーはまだまだ世界にはあまた存在しているようだ。


伊達軍曹 DATE GUNSO

自動車ライター

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町田 康

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