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雇い主に「エライ人」が多いがゆえにハイヤー運転士はツラい! 単なる運転士ではなく「主従関係」のようなムチャ振りをされることも (2/2ページ)

雇い主に「エライ人」が多いがゆえにハイヤー運転士はツラい! 単なる運転士ではなく「主従関係」のようなムチャ振りをされることも

この記事をまとめると

■「ハイヤー」と「タクシー」では営業形態が異なる

■ハイヤーの運転手は乗客と「主従関係」のような歪な人間関係が生じる

■タクシーでもハイヤーでも運転手に対する対応がひどい利用者が増えている

タクシーとハイヤーは営業形態が異なる

 子どものころ、祖母の家に家族で遊びに行くと、帰るときに最寄り駅までの移動のためにタクシーを呼んでくれた。そのとき、祖母はよく「ハイヤーを呼んであげるね」とタクシー会社に電話をしていた。

 タクシーというのはみなさんご承知のとおり、屋根の上に「行灯」とも呼ばれる「車名表示灯」が装着されており、いまはカラフルな車体色の車両は減ったものの、ボディサイドなどに社名表示をした車両で、駅前のタクシー乗り場で着け待ち(お客が乗るのを待つ)したり、無線配車による乗車希望したお客のもとへ迎えにいったりしている。新しいところでは、スマホアプリのマッチングサービスを利用した配車なども行っている。

 お客が乗るとメーターを入れ、降車するときにメーターを止めることで料金が確定する。無線配車やアプリ配車の多くでは「迎車回送料金」や、スマホアプリ配車ではさらにマッチングサービス会社への手数料が加算されることもある。

 一方のハイヤーは、いまはミニバンも多いが、セダンが主流で「黒塗り」が多く、タクシーのような行灯はなく、ボディにも社名表示はない。調べてみると分類はタクシー扱いとなるようで、料金メーターもタクシーのような目立つ場所ではないものの設置されているとのことである。

 わかりやすくいえば、「高級な貸切タクシー」のようなもので、ドライバーと車両を貸し切って使ってもらうというのが営業スタイルとなり、車庫を出てから戻るまでの間の料金がメーター料金などを参考にして算出されることになるとのことであった。

 昔のタクシーといえば、事業者ごとや無線グループなどグループ単位などで派手なボディカラーに柄が入ったりするのが当たり前であった。しかし、それがいつからか「黒タク」と呼ばれる黒塗りのタクシーが主流となっていった。これは、一部タクシー事業者でハイヤー部門ももっている会社が、ハイヤーとして使っていた車両を新車へ入れ替えた際に、タクシー車両へ転用したのがはじまりとされている。黒タクが出始めると、そもそもハイヤーで使っていただけに、車両のグレードも高くて人気となり、無線配車では「黒タク指定」ということも多くなっていった。

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