もはや大学のサークルみたいな距離感! GTドライバー平手晃平選手の1泊2日ファンミーティングが楽しすぎた (2/2ページ)

クルマ好きを増やしたいんです!

 今回の集まりは、「RECAMP 富士スピードウェイ」全体を貸し切り、各宿泊エリアを平手選手とファンでそれぞれ使うといった1泊2日による贅沢な集まり。夜はBBQで火を囲み、翌日は富士スピードウェイの一部コースを借りて行われる平手選手によるドライビングレッスンというなんとも贅沢な内容だ。

 平手選手到着後、BBQの準備を行うのだが、ここでも驚きの連続。勝手な先入観で申し訳ないが、基本的にこの手のイベントがもしほかでもあるとすれば、選手のマネージャーや参加しているファンが積極的に準備をして、選手は一歩距離を置いている印象がある。しかし、この集まりでは真逆。平手選手が自らテントを組んで火を起こし、足りない道具は事務所に取りに行き……。ファンの人たちと区別がつかないくらい縦横無尽に動きまわっている。もっというと、持ってきている道具も平手選手の私物が多数とのこと。

 手慣れていることもあって、「アウトドア、好きなんですか?」と聞くと、「いや。ぶっちゃけ全然で、むしろめんどくさいくらいの考えでした。ただ、コロナ禍もあって、子どもたちと試しにやってみたら見事にハマりまして……(笑)。いまではこのありさまですよ!」と眩しい笑顔で答えてくれた。

 ファンの人たちもことあるごとに「平手さ〜ん」と呼び、あれやこれや一緒に作業。まるで大学のサークルのような雰囲気だ。とても現役GTドライバーと一緒にBBQをしているようには見えない(もちろんいい意味で)。役割は、男性が力作業、女性が調理がメインといった感じでなんとなく分担されていた。

 ここで、ファンの皆さんに「なぜ平手選手を好きになったのか?」と聞いてみた。

 ある人は、「僕はもともとレースには大して興味がなかったんですが、GT-R(R35)を持っていたこともあり、クルマでサーキットとか走ってみたいなぁという思いがありました。そこで、『車で遊ぼう』という集まりを知り、いざ参加してみたら、これが楽しいのなんの。平手選手の面倒見のよさもあって、いまではどっぷりです(笑)」。

 女性の参加者に聞くと、「私はもう彼がaprでデビューしてからずっとファンなんです。注目したきっかけは、子どもと一緒に見にいった2008年のスーパーGTで、ライトニング マックィーン apr MR-S(95号車)に乗っていた彼を見てからですね。子どもは当時『カーズのクルマがいる!』と興奮していました(笑)。優しくて格好よくて速いと、選手として素晴らしいですね」と思い出を語る。

 もうひとりは、「僕も彼がデビューしてからずっとファンなんです。とあるレースで、平手選手がほかの号車をパスしたシーンがあるのですが、そのときの抜き方がかなりキレてて、『顔に見合わずアグレッシブで格好いいなぁ』とそのとき思ったんですね。それと、平手選手が僕の住まいのそばのカート場に遊びにきてたんです。そのときはもう飛んでいって、同じGT-Rオーナーということもあり、話しかけたらすごくフレンドリーで。この集まりにも、平手選手から誘ってくれたんですよ!」と、平手選手と繋がったキッカケを語ってくれた。

 BBQはその後も順調に進み、肉を焼き火を囲い、平手選手はファンとの交流を深めた。

 平手選手は、「僕自身、クルマが大好きなので、こういった集まりなどを通じて、いま参加している人はもちろん、その周囲の人、さらにはその子ども、孫……といった幅広い層に、レース以外でもいろいろな接点をもって、いちクルマ好きとして、クルマの楽しさを知ってもらいたいと思ってます。僕はサーキットにいればレーサーですけど、それ以外ではただの人ですので、こういった活動も大事にしたいですね」と、熱い想いをコッソリ筆者に語ってくれた。

 それにしても、あまりにも楽しそうな雰囲気に満ち溢れていたので、「POWER & TORQUE」の撤収作業をよそに、そのままこっそり参加してしまおうかと思ったのは内緒だ。それくらい、充実の集まりであったのだった。


WEB CARTOP 井上悠大 INOUE YUTAI

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