ピックアップがいまプチ人気! マー坊の中古車も高い! だったら「トライトンミニ」を出せば売れるんじゃ……の可能性をマジメに考えてみた (2/2ページ)

いまこそミニサイズのピックアップもあり?

 ここで想像を働かせてみると、三菱にはワイルドな”ミニバンの皮を被った本格SUV”と呼んでいい、長年、アウトドア派にも愛され続けているデリカD:5があり、そのミニ版のデリカミニが大ヒット中!

 であれば、マイティボーイの中古車価格高騰、デリカミニのヒットに便乗して、トライトンのミニ版、eKクロスあたりをベースにピックアップトラック化したモデル、トライトンミニもあっていいんじゃない……と一瞬、脳裏をよぎったのだ。

 しかしだ。スーパーハイト系軽自動車のN-BOX(JOY)、スペーシアギア、タントファンクロス、そしてもちろん、デリカミニなどがヒットしているのは、日常使いのしやすさ、アウトドアシーンに似合うデザインに加え、広大な室内空間と抜群のシートアレンジ性を生かした、フルフラットアレンジによる車中泊カーとしての資質、幅広い使い勝手のよさだとも考えられる。

 そうなると、キャビンとカーゴベッドが独立したピックアップトラック風のトライトンミニの実用性、ユーザー層はかなり限られ、現在のアウトドアブーム、車中泊ブームの最中では、マイティボーイがそうであったように、かなり趣味性の強いニッチなモデルとなってしまうに違いない。

 たとえばキャンプ場などの構内用車両としても、ワンボックス軽、軽トラが主流で、わざわざスタイリッシュな軽乗用車ベースの軽ピックアップトラックを使う需要などないに等しいかもしれない。だって、荷物積載重視でちょっとイカしたクルマが必要なら、もう、なんでも積めるホンダN-VANがあるじゃん……となる。マイティボーイの短命も、そこがネックだったと記憶する。

 もちろん、オートメッセやオートサロンなどのイベントで、アフターマーケットのカスタマイズメーカーが参考出品して様子を見ることも考えられなくもないが、これまでそうしたカスタマイズカーが皆無だったことも事実で、繰り返すけれど、需要はかなり微妙。サーフボードを積むにしても、トライトンやハイラックスぐらいのボディサイズ、カーゴベッドのサイズ(フロア長)は必要だからである。

 WEBカートップ編集部から「いまマー坊の中古が高い! だったらトライトンミニを出せば売れるんじゃ?」なんていうお題をいただいたものの、どう考えてもかなり非現実的な話だ。それよりも、パジェロミニの復活のほうが現実的ではないだろうか。

 もっとも、そのうち、ボクの予想に反して、本当にトライトンミニらしきクルマが三菱からぽこっと発売、またはショーなどで参考出品されたとしたら、予測力欠如ということで、謝ります……。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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