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確かに売れてるのは「超背高」+「スライドドア」の軽自動車ばかり! だが軽を買うなら絶対検討すべき「それ以外」のクルマ4台 (2/2ページ)

確かに売れてるのは「超背高」+「スライドドア」の軽自動車ばかり! だが軽を買うなら絶対検討すべき「それ以外」のクルマ4台

この記事をまとめると

■日本でいちばん売れているカテゴリーがスーパーハイト系軽自動車だ

■スーパーハイト系以外の軽自動車も魅力的な車種が溢れている

■軽EVはいままでの軽自動車の概念を覆すスペックを有しておりオススメだ

スーパーハイト以外の軽も魅力的なモデル多し

 いま、日本でイチバン売れている車種、そして軽自動車の販売ランキングで1位を継続的に死守しているのがホンダのN-BOX。つまり、スーパーハイト系軽自動車であり、2024年8月の軽乗用車販売台数ベスト3が、スーパーハイト系軽自動車の1位ホンダN-BOX、2位スズキ・スペーシア、3位ダイハツ・タントで占められているのだ(5位に日産ルークス、10位に三菱デリカミニ&eK)。実際、スーパーハイト系軽自動車は街に溢れ、セカンドカーとしてはもちろん、ターボ車を中心に高い全高、両側スライドドア、広大な室内空間を備えたミニミニバンのファーストカーとしても大人気な、いまや国民車の代表格のジャンルといっていいほどなのである。

 たしかに、スーパーハイト系軽自動車は万能に使え、前後席ともに驚くほど広々しているのだが、日本の軽自動車の進化ぶりは著しく、スーパーハイト系じゃない軽乗用車にも魅力的かつ機能的に使えるモデルは山ほどあるのが、うれしい現状だ。

ダイハツ・ムーヴキャンバス

「デザインと使い勝手が最大のアピールポイント」とするダイハツ・ムーヴキャンバスは、そのネーミングからすればダイハツを代表するムーヴをベースに作られた、両側スライドドアを完備したデザイン×ベンリ=新しい軽自動車と思える。

 が、プラットフォームやパッケージはスーパーハイト系軽自動車のタントがベースなのだ。後席に子どもを乗せる前提(!?)の子育て御用達軽のタントと違うのは、あくまで20代後半~30代前半の独身女性をターゲットとした前席優先のパッケージングとし、VWバス タイプ2 T1を彷彿させるストライプカラーのボディによる可愛いエクステリアデザインを特徴とするところ。全高は1655mmとタントの1755mm(FF)より100mmも低い。

 先ほど、前席優先のパッケージと紹介したが、じつは後席も超広々。後席膝まわり空間は身長172cmのドライバー基準で約350mmとかなり広い。ちなみにタントは同355mm、ムーブ290mmだ。

 加えて、後席のかけ心地もすこぶるいい。その理由は後席座面の長さ。大型車の前席でも500~520mmのところ、何とムーブキャンバスの後席座面長は540mm(!!)もあるため、着座時に太もも裏がしっかり密着。まるでソファに座っているような快適感がある。逆に座面が短いと腰だけで体重を支える格好になり、長時間の着座で疲れやすくなるわけだ。

 パワーユニットはクルマのキャラに合わせて、当初はNAエンジンのみだったが、いまではファーストカー需要にも対応するターボモデルも設定されているから選びやすい。NAモデルの場合、日常域の走りやすさが際立ち、乗り心地は快適感としっかり感をちょうどよくバランスさせたタッチ。

 段差を超えても安っぽいショック、音、振動はほぼなし。ターボモデルなら、高速走行もラクラクな性能を、充実した先進運転支援機能=スマアシ(全車)とともに味わえる。タントのような背の高さには抵抗があるけれど、個性的なデザインや室内の広さ、両側スライドドアは譲れない……という人にぴったりの1台といっていいかもだ。

スズキ・ハスラー

 軽ワゴン×SUVという新ジャンルのコンセプトを提案し、大ヒット作となったスズキ・ハスラーの2代目も、注目に値するクロスオーバー系軽自動車だ。しかも、雪国のスズキ・ユーザーからの要望に応えた1台ともいわれ、悪路走破性の目安になるアプローチアングル、デパーチャーアングルをしっかりと取り、2WD、4WDともに最低地上高をゆとりある180mmに設定。

 さらに、スノーモードが2WD/4WDに備わり、4WDにはスリップを防止するグリップコントロール、急な下り坂を安心して走れるようになるヒルディセントコントロールを完備。雪国のユーザーだけでなく、冬、スキー、スノーボードを楽しむ都会のユーザーにとっても大きなメリットになることは間違いないだろう。

 ハスラーは走ってもかなりいい。マイルドハイブリッドモデルはトルキーかつスムースに走り、静かに走るコツとして、加速時にアクセルを深々と踏み込むのではなく、ゆっくり踏んでやると、エンジンノイズを高めることなく、必要な加速力が得られる。

 ターボモデルの動力性能の余裕はさすがで、東京~軽井沢間の、上信越道の碓氷軽井沢ICを降りてプリンス通りに至るバイパスの長い上り坂区間でも余裕の走りを見せ、ドライバーのストレス最小限で往復できた経験がある。

 その最大の理由が、NAモデルを含む、軽自動車最上級の乗り心地の良さと高速走行&山道を含む安定感の高さだ。当然、ルックス的にアウトドアにも似合い、タフな使い勝手に応えてくれる点も光る。

 スペーシアにクロスオーバーテイストを与えたギア(最低地上高はスペーシアと同じ150mm)が加わったいまでも、走破性という点では軽自動車でピカイチ(ジムニーを除く)の1台なのである。

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