「車中泊女子」黒木美珠のVehicle&Life 【Vol.1】 なにはともあれ「道具選び」からスタート! (2/2ページ)

必見! 車中泊に欠かせない道具とは

●車中泊旅を成功させるための「美珠的車中泊の三種の神器」

 車中泊旅には多くの準備が必要ですが、とくにこだわっておきたいアイテムを3つご紹介します。

 まずひとつ目は「目隠し」です。防犯対策、安眠、そして断熱効果の3つの面で欠かせない重要アイテムです。車内の様子を外から見せないことで防犯につながり、外の視線をシャットアウトできます。さらに、眠る際に意外と気になるのが街灯や外の光です。安眠のためにも、目隠しは必須です。

 私自身は、ホームセンターで手に入る住宅用の断熱材「スタイロフォーム」を窓のサイズに合わせてカットし、アルミシートを被せて使用していました。これにより、外気温の影響を最小限に抑え、快適な温度で過ごすことができました。

 とはいえ、数日間の短期間の車中泊であれば、こうした自作は大変だと思います。その場合、市販品で対応するのもオススメです。

 なかでもとくに推しなのは、断熱効果のあるアルミタイプの目隠しです。外気温に左右されにくく、朝晩の冷え込みにも対応できます。また、隙間ができないように工夫することも大切です。これにより、光をしっかり遮断するとともに、不審者の視線から身を守ることができます。

 ふたつ目は「寝具」です。車中泊やキャンプ用のマットは数多く販売されていますが、私は6つ折りのシングルサイズマットレスを2枚重ねて使っていました。これにより、車中泊でもベッド並みの快適な寝心地を確保できます。一般的にはふたつ折りや3つ折りのマットレスが多いですが、6つ折りタイプなら細かく折りたため、使わないときはコンパクトに収納可能な点も便利です。さらに、身長が高くない方であれば、ひとつ分を折り返して簡易的な枕として使うこともできます!

 3つ目は「枕」です。寝具ということもあり、先述のマットと重複するように思えますが、枕もこだわるべき重要なアイテムです。数日程度の車中泊ならあってもなくても問題ないかもしれませんが、長期間の旅では、枕が快適な睡眠に大きく影響します。私は自宅で使っているものと同じ枕を購入し、できるだけ自宅と同じ環境を再現するように工夫するほどでした。

 枕で睡眠の質が大きく変わるといっても過言ではありません。連続の運転旅では、目や脳が予想以上に疲れるため、枕はもっともお金をかけるべきアイテムかもしれません! 自宅の枕を持参するのもいいですが、車内とはいえ、屋外で使う以上汚れが気になる場合は同じものを購入して、車中泊専用にするのもおすすめです。私は後者を選びました。

 これら3つのアイテムは、車中泊を快適に過ごすための最低限の必需品と言えるでしょう。

 さらに、旅をより充実させるためのプラスアルファとして、ポータブル電源や電池式のランタン(照明)があると非常に便利です。

 まず、ポータブル電源は、車中泊中に電化製品を使用する際に欠かせないアイテムです。停車中にも電力を確保できるため快適な旅をサポートしてくれるでしょう。走行中はシガーソケットを利用し、停車時にはソーラーパネルで充電することで、電力不足の心配を軽減できます。

 また、ランタンも車中泊において非常に便利なアイテムです。夜間にトイレへ行く際や、目隠しをした車内で暗くなりすぎたときに、手もとを明るく照らしてくれます。このようなアイテムを取り入れることで、さらに快適で便利になるでしょう。

●あると便利! 意外と役に立つ便利ギアたち

・アクセサリーソケットは多いに越したことなし!

 クルマの電源としてお馴染みのアクセサリーソケットは車中泊において必須。出力は低めですが、前にひとつ、後部のどこかにひとつあればスマートフォンの充電など、小さな機器の充電に使えます。DIYでの増設も簡単です。

・冷蔵庫は超有能!

 意外と車中泊旅で便利なアイテムが車載冷蔵庫。夏場でもアイスやお土産の海産物を安心して保存できるので、車中泊のQOL爆上がり! 3万円前後から買えちゃいます。

・女子は長ズボンが便利!

 車中泊において服装も重要です。とくに女子はスウェットのような緩めの長ズボンがあると銭湯での入浴後や車内からお手洗いに行く際も気兼ねなく使えてかなりラク。数着もっておくことをオススメします。

●雄大な自然を駆け抜ける! 磐梯吾妻スカイラインで感じる日本1周の思い出

 最後に、日本1周で訪れた思い出の地をひとつご紹介させてください。

 今回ご紹介するのは福島県にある磐梯吾妻スカイラインです。吾妻連峰を縫うように走る山岳観光道路で、全長約29km、平均標高1350mを誇り、「日本の道100選」にも選ばれています。

 雄大な自然が織りなす景観は、まるでアメリカのレッドロックキャニオンを思わせるほど美しく、見応えがあります。

 例年4月中旬から11月中旬まで通行可能で、秋には美しい紅葉も楽しめるのも魅力です。凍結によって通行止めになってしまう日もあるそうなので、事前に通行可能かどうか確認の上、訪れることをオススメします。

 時間に縛られることなく、好きなときに好きな場所へ行ける車中泊旅の魅力を発信していきます。ぜひ自分に合ったアイテムを揃えて充実した車中泊ライフを楽しんでくださいね。

 CARトップ12月号(2024年10月26日販売)でも連載をスタートしたので、そちらもお見逃しなく!

【車中泊連載は動画も同時にスタート! ぜひチェックしてください】


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