最近ではレンタカーも「試乗車」として利用されている
試乗するときにはセールスマンが同乗して、販売店の周辺を15〜30分ほど走ることが多い。短時間の試乗でも得られる情報は多いが、街なかの試乗だと、渋滞も多く走行距離も限られてしまう。
そこで、レンタカーを使う方法がある。以前のレンタカーには老朽化した車両も多かったが、最近は販売台数を増やすためにレンタカーを短期間で入れ替える傾向が見られる。そのために比較的新しい車両が増えてきた。
また、販売会社がレンタカー事業に乗り出し、新車の販売店で貸し出しや返却が行える場合もある。「購入を前提に、試乗のためにレンタカーを借りたい」といえば、購入を希望する車種とグレードに近い現行型の車両を探してくれる。
レンタカーを借りると、料金は負担しなければならないが、長時間の試乗が行える。とくにコンパクトカーからミドルサイズミニバンに乗り替えるなど、従来とは車両のサイズやカテゴリーが異なる新車を買うときは、狭い裏道を走ったり車庫入れや縦列駐車を試すなど慎重に試乗したい。
販売店からは「ご主人が天井の低いセダンやワゴンから背の高いSUVに乗り替えたら、奥さんが運転に不安を感じて、早々に手放したことがある」という話も聞かれた。自転車など特定の荷物を積むなら、実際に積載時の使い勝手を試しておきたい。
夫婦でクルマを使うなら、試乗も夫婦そろって行う。ファミリーカーを買うときは、子どもも一緒に試乗して、後席の乗り心地や座り心地、乗降性などを確認してもらう。家族全員で試乗して、意見を出し合って購入したクルマなら、長く大切に使えるだろう。
いまは新車を乗り替える周期が長くなり、5〜7年に達するユーザーも多い。次に新車を買うときは、子どもが独立しているかも知れない。だから愛車を購入するときから、楽しい思い出を作ってほしい。