ヤリスクロスを除いたコンパクトカークラスでは日産ノートがトップ
しかし、筆者が話を聞いた段階では、出荷再開されたヤリスクロスだが、依然として新規受注停止が続いていた。ハッチバックのヤリスも新規受注停止となっており、再びカローラシリーズがトップとなる可能性も高い。
総合ランキング7位、登録車のみであれば4位のトヨタ・ルーミーは、法規対応のための改良を控え9月1日に新規受注を停止したとの情報が入っている。人気モデルなので各ディーラーともに先行発注して、その後も改良前モデルの販売継続ができるように用意したようだが、それも9月中にはほぼ売りつくしているようである。ただし、在庫車といっても現車が存在するわけではなく、「生産枠を押さえている」状況なので、各ディーラーへの配車は分散するため、早くて年内ともされている改良までに、極端に販売台数が落ち込むことはないだろう。
ホンダ・フリードとトヨタ・シエンタのライバル対決は毎月僅差で「一喜一憂」が続いている。納車まで1年ともされるフリードに対し、半年ほどで納車可能となっているシエンタのほうがリードする形で今後も販売競争が展開されそうである。
登録車のみのランキングで11位と12位にトヨタ・ノアと同ヴォクシーがランクインしている。改良を控えた新規受注停止から1年が経とうとしているなか、バックオーダーの処理が続いているが、そのような状況でも毎月販売上位に入り続けているのは、底知れない人気の高さを誇るモデルであることを物語っているともいえよう。
一時は「納車まで数年」ともいわれたトヨタ・プリウスは、現状ではPHEV(プラグインハイブリッド車)も含め納期は半年強ほどと一時に比べるとかなり短納期となっている。「新型が欲しい」という需要がほぼ一巡したようなのだが、トヨタの個人向けカーリースとなる「KINTO」では、Uグレードに対しアップグレード最大8万円分還元キャンペーンを展開しており、納期目途も1.5カ月から3カ月とより短期間となっているので、KINTOを使って乗るとういうのもおすすめといえよう。
日産ノート(オーラ含む)が「コンパクトカー販売ナンバー1」と銘打っていることに違和感を覚える人もいるかと思うが、これは自販連統計上の「ヤリス」にはヤリスクロスが含まれているからである。
自販連統計をさらに分析すると、たとえば普通乗用車(3ナンバー)としてカウントされているヤリスにはGRヤリスも含まれるのですべてがヤリスクロスとはいえないが、そのほとんどはヤリスクロスともいえるので、2024年9月単月統計でのヤリスの総販売台数から、3ナンバーのヤリス分(5883台)を差し引くと、小型乗用車、つまり標準タイプのヤリスの販売台数は7164台となるので、2024年9月単月だけを見ても、1万831台のノートのほうが売れているということになるのである。