この記事をまとめると
■クルマのパーツには「リビルト」「リプレイス」「リサイクル」の3つの選択肢がある
■新品の純正パーツより安価な点がメリットだ
■粗悪品なども存在するので見極める目が必要
安価に愛車を直せる再生部品の世界
愛車を維持していく上で必要となる部品交換。これは事故などで修理が必要になってしまった場合はもちろん、経年劣化や消耗で部品を交換する必要が生じる場合もあり、ある程度の出費を覚悟しなければならないものだ。
このとき、交換するパーツ、もちろんメーカーが供給する新品部品をチョイスすれば品質は間違いないのだが、品質が担保されている分費用がかさんでしまうことも少なくない。そんなとき、純正新品よりも安い価格設定となっているのが、リビルトパーツ、リプレイスパーツ、リサイクルパーツというもの。
どれも似たような響きをもつものとなっているが、それぞれどんな違いがあるのだろうか?
まずリビルトパーツについてだが、これは「再生」や「再構築」といった意味をもっており、その部品を一度バラバラにして、洗浄や修理をした上で組み直したものを指す。
クルマだと、オルタネーターやセルモーター、ドライブシャフトに始まり、エンジンやトランスミッションもリビルト品が存在し、中古部品をベースに一旦分解し、消耗した部分などを新品部品に交換した上で組み直したものとなっている。基本的に中古ベースということで、新品よりも安い価格で購入することができるのが魅力。
ただ分解して問題ないと判断された部分は再利用されるため、厳密にはすべてが新品となっていないことや、交換したパーツを返送する(それが再びリビルトのベースとなる)手間が発生するというデメリットがある。
続いてはリプレイスパーツ。これは「置き換えられた」という意味があり、純正部品と同等でありながら、純正メーカー以外のところが供給しているものを指している。
いわゆる「純正社外品」と呼ばれることもあるリプレイスパーツは、純正パーツよりも安い価格で販売されているケースや、すでに純正部品の供給が終わっていても入手できるケースがあるため、ユーザーにとってはありがたいもの。
ただ、なかには純正部品と同等に見えるものの、クオリティが低かったり、粗悪だったりするものもあるため、見極める経験値などが必要になる場合もある。
最後のリサイクルパーツは、廃車などから使える部品を取り出して再生利用をするもので、簡単にいえば中古パーツということになる。
リビルトパーツは消耗パーツなどの交換が実施されているが、リサイクルパーツは動作確認や洗浄など、最低限の確認は行われているものの、あくまで中古パーツとなるため、すでにある程度消耗や劣化がしている点には留意したいところ。
ただ、その分安価に入手することができ、外装パーツなどはリサイクルパーツを使うことで事故修理を安価に仕上げることができるといったメリットも存在する。
このように似たような呼び方ながら、じつは内容が異なるリビルト、リプレイス、リサイクルのパーツたち。それぞれの特色をよく理解した上で上手に利用したいところだ。