サーキットならシートに座って見ればいいけど……ラリーってどう観戦するのが正解? 開催が迫ってきた「ラリー・ジャパン」の楽しみ方をラリーのプロが解説 (2/2ページ)

市街地でも楽しめるのがラリーの魅力

 次にラリー観戦のおすすめプランが、サービスパークでの観戦だといえるだろう。各SSでタイムアタックを展開したマシンは、豊田スタジアムの敷地内に設置されたサービスパークでメンテナンスを実施。サービスに許された時間は朝が15分、夕方が45分と限られていることに加え、作業が行えるメカニックの人数も制限されている。それでも経験豊富なメカニックたちがリペアを実施している。そのシーンはまさに格闘しているような雰囲気で、大胆なサービスワークをチェックすることができるはずだ。加えて運がよければドライバーがファンサービスを実施したりすることもあるので、サインを入手したり、記念撮影することができるかもしれない。

 また、リエゾンでのラリー観戦もラリー・ジャパンではおすすめの観戦ポイントのひとつである。競技車両はSSでタイムアタックを展開しているが、そのSSとSS、もしくはSSとサービスパークを繋ぐ移動区間、リエゾンではラリーカーも法定速度で走行。一般車両に混じってド派手なラリーカーが日本の公道を走っている光景は、ほかのカテゴリーでは見ることのできないシーンで、SSでのアタックとはまた違う感動を得られることだろう。

 ラリー・ジャパンのリエゾンとしてもっとも有名なスポットが岐阜県恵那市の岩村町本通りで、ここではレトロな通りを抜けていくラリーカーを観戦可能だ。そのほか、豊田市内の市街地を颯爽と走るラリーカーもじつに味わい深い。基本的にリエゾンは一般道なので、神社やお寺、紅葉スポットなどのお気に入りのスポットをみつけて、そこで観戦したいところだが、ラリーカーに加えて一般の車両も通行しているので、くれぐれも通行の邪魔にならないように、観戦場所やクルマの駐車場所には気を配りたいものだ。

 以上、簡単に観戦プランを紹介したが、ラリーはちょっと速いドライブ旅行……ともいわれているだけに、ラリー・ジャパンを観戦する際は、あまり無理をせずに、愛知県・岐阜県の観光を絡めながら、ラリー観戦を楽しみたいものだ。


廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

愛車
スバル・フォレスター
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登山
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