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点検整備の待ち時間解決が新車販売を伸ばす鍵になる! 既納客にとって新車ディーラーが「行きたくない場所」である現状 (1/2ページ)

点検整備の待ち時間解決が新車販売を伸ばす鍵になる! 既納客にとって新車ディーラーが「行きたくない場所」である現状

この記事をまとめると

■現在の新車販売店では整備はもち込みが原則となっている

■整備終了までの待ち時間が長くてディーラーは行きたくない場所と考えられている

■整備に訪れた顧客に新車販売の営業ができるためにいまだに実店舗販売が継続されている

クルマをメンテナンスに出すときは店頭にもち込むのが主流

 新車購入後の定期点検といえば、いまは店舗にもち込み作業が終わるのを待つというスタイルが定番となっている。かつての定期点検といえば、午前中早めなどに担当セールスマンとメカニック、あるいは同僚セールスマンと連れ立って当該顧客の自宅や職場を訪れて当該車両を引き取り、そして作業を行い、夕方には戻すというスタイルが定番であった。

 しかし、個人情報保護の観点や、お客のなかにもディーラー関係者に自宅に来てほしくないという人も多くなるという世相の変化や、「引き取りや納車回送中に傷をつけられた」というクレームに対するリスクも高くなり、そしてそもそも働き手不足でそこまで手がまわらないということもあり、店頭もち込みが主流となっているものと考えている。

 筆者は仕事柄、ディーラーへよく足を運ぶのだが、店内には点検作業終了を待つ人がスマホをいじるなど退屈そうに時間を潰している姿を目にすることが多い。店舗によっては担当セールスマンが話し相手になっていることもある。昔のように飛び込み営業や訪問営業といったことは、世のなかの変化や、やはり働き手不足(店が空っぽになる)もあり、新車の売り方も「外まわり」から店頭販売にほぼ完全にシフトしている。

 そのなかで、点検のために店を訪れる既納客とのコミュニケーションは重要な販売促進の場にもなっている。店舗内で耳を澄ますと、点検待ちのお客とセールスマンの会話は確かに、「次のクルマは……」的な話が多くなっている。

「低年式車所有のお客がメインターゲットと思われがちですが、じつは高年式車所有の人のほうがセールスマンの話に耳を傾け、そして乗り換えを決断するケースは目立つと聞いております。点検で訪れるたびに、ローンを組んでいるお客には下取り査定額の案内とともに、残債の相殺が可能かどうかの採算分岐点などについての案内もしていると聞きます。退屈しているお客も多いので結構注目してもらえるようです」とは事情通。

 とはいうものの、お客からしたらわざわざ時間を設けてディーラーへ行かなければならないので、点検車両のもち込みを負担に感じる人も多い様子。土曜日や日曜日はなかなか予約も取りにくいので、平日となれば、パートナーがもち込むこととなり、負担も増える傾向にある。

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