走らなきゃ安全……じゃない台風の恐ろしさ! 自宅車庫でも被害に遭う大雨&大風から愛車を守る手段5つ (2/2ページ)

近所の立体駐車場を要チェック

3)冠水する前に待避できる近隣の立体駐車場を把握しておく

 台風の接近に備えて、SNSなどでショッピングモールやパチンコ店などの立体駐車場に待避させる映像を見たことがあるかもしれません。台風と大雨から愛車を守ってくれる立体駐車場は屋根付きであることも多く、心強い存在です。ただ、出口で料金が発生する場合はともかくとして、当然ながら無断駐車はNGです。

 とくに駐車料金が掛からないような駐車場であれば、必ず事前に店舗に確認をして許可を得るようにしてください。非常時であれば店舗側も柔軟に対応してくれる確率が高いです。そのかわり、何らかの形でお金を使うようにしてください。それが駐車場代のかわりとなるのですから……。

4)地下の機械式駐車場の場合は事前に待避しておく

 マンションに多い機械式駐車場、とくに地下に格納するタイプだと、大雨で冠水してしまったらクルマは確実に水没します。そうなってしまったら水没車確定です。普段から大雨の際に避難できるような立体駐車場の場所を把握しておき、有事の際は速やかに待避させましょう。クルマを待避させた場所がコインパーキングであればそれなりの出費になりますが、クルマを買い替える羽目になるよりマシです。

 早めに駐車することでクルマも被害から逃れられますし、オーナー自身も安全を確保しつつ徒歩で帰宅できます。ただ、すでにかなり雨が降っていて、帰りは徒歩……という場合は危険が伴う可能性もあります。このあたりは状況に応じた臨機応変さが求められそうです。

5)冠水していたら突っ込まずに引き返す!

 ニュースなどの台風やゲリラ豪雨の報道時に、冠水した道路に勢いよくクルマが突っ込んでいって、そのうち動かなくなるといった映像を見たことがあると思います。 「そんなに深くないから大丈夫でしょ!」とか「SUVなら車高が高いし楽勝でしょ!」なんて思いながら冠水した道路に突っ込み、動けなくなったコトの顛末がこの映像というわけです。進行方向ですでに立ち往生しているクルマがある時点で「自分もそうなる」と考えるのが妥当です。

 多少遠まわりになっても、迂回するなど、別の道を探して安全パイを狙っていきましょう。雪道で4WD車がスタックするように、冠水時に車高があるSUVでも水没するケースがしばしばあります。油断は禁物です。

まとめ:愛車を水没から守り自身も無事に帰宅するまでが「愛車を台風から守るためためにするべきこと」

 小学生のころ、遠足に出かける前、校長先生(あるいは教頭先生)に「無事に帰宅するまでが遠足です」なんていわれたことがあるはずです。

 これは「愛車を水没から守り、オーナー自身も無事に帰宅するまでが待避行動である」点も同じです。愛車は安全な場所に待避させることはできたけれど、風雨がすごすぎて歩いて帰れない……駐車場でSOS発信ではシャレになりません。そのためにも、天気予報アプリやテレビの天気予報を活用するなど、早め早めの行動が肝心です。

 究極的には自身の、そして大切な人の安全を確保することにほかなりません。台風が接近するなか、ちょっとクルマの様子を見に行ってくる……という行為は危険を伴う可能性があります。「水没が気になるけれど、この雨と風のなかで見に行くのはさすがに危ないかも……」。そう感じたときは安全な場所に身を置き、嵐が過ぎ去るのを待つしかありません。そうならないためにも、普段から愛車の待避場所を決めておいて、いざというときに速やかに対応できるようにしておくことが重要です。


松村 透 MATSUMURA TOHRU

エディター/ライター/ディレクター/プランナー

愛車
1970年式ポルシェ911S(通称プラレール号)/2016年式フォルクスワーゲン トゥーラン
趣味
公私ともにクルマ漬けです
好きな有名人
藤沢武生

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