この記事をまとめると
■世界のEVミニバンは未来からタイムリープしてきたようなスタイリングが実現している
■なかには人気モデルをミックスさせたようなディテールも見かけられる
■エスティマっぽいデザインもありいかにエスティマが優れていたかがわかる
どこかで見たことあるテクスチャーをミックスしつつ未来感を演出
最近のSF映画で、いやネトフリあたりで観る映画では、CG映像を使っていないものはないんじゃないかってくらいです。たとえば、バック・トゥ・ザ・フューチャーならばCG映像はもちろん使われていたものの、デロリアンの実車を使ったと思われるシーンだって少なくはなかったかと。なにがいいたいかというと、未来のクルマ、空想上のクルマを作るのはCGのおかげでとても進歩したということ。
これ、映画の話でなく実際のミニバンでも似たような「未来」が実現しているのです。とりわけ、中国のSFっぷりといったらスピルバーグもビックリ(笑)。そんな未来やSFをイメージさせてくれるモデルをピックアップしてみましょう。
XPENG X9
CEOの名前(He Xiaopeng)をブランド名にアレンジしたXPENGは、EVミニバンの本場、レッドーオーシャンともいえる市場でグイグイと頭角を現しています。その先進的なテクノロジーや、流行を上手にアレンジしたデザインなどから若年層の支持が厚く、ニューモデルのX9は、まさに若いニューファミリーをターゲットに据えています。
シルエットこそミニバンのセオリーを踏襲しながら、前後左右のキャラクターラインや、そこかしこにエッジーなディテールを含み、オモチャのように見えないクルマとしての存在感を確立したのは流石といえるでしょう。重箱の隅をつつけば、アルファードやサイバートラック、あるいはDSやレクサスのテクスチャーも見え隠れするのですが、こうしたミックスこそXPENGブランドのDNAかもしれません。
なお、独自OSを基盤とした自動運転技術や、SEPA2.0に基づくプラットフォーム開発など、テクノロジーはかなり先を走っている様子。
また、35万9800元から41万9800元(約736万~860万円)という価格も中国ではなかなかの強気な設定とされています。
BYD DENZA D9
ジャパンモビリティショーで登場したBYDの高級EVミニバン、デンツァD9は、当時「EV業界の黒船」とまでいわれ、その性能や装備の充実さに日本メーカーもうっすらと脅威を感じたとのこと。アルファードのソックリさん扱いもいいんですが、こうした大型ミニバンの骨格をなすプロポーションや、ゴージャスさの演出などを考えたら、似通ってしまうというのも致し方ないかもしれません。
それでも、全長5250mm×全幅1960mm×全高1920mm、ホイールベース3110mmという堂々の車格に、PHEVモデルは1.5リッター直列4気筒ターボエンジンと出力170kWのモーター(4WDグレードは後ろに45kWモーターを追加)を組み合わせ、航続距離はNEDC方式で945km(2WD上位グレードは1040km)を実現。スタイルとパフォーマンスで見れば、やっぱり一歩先をゆく未来といっても過言ではないでしょう。
中国では38万9800元から45万9800元(約800万円から約940万円)と高価格帯まっしぐらだそうですが、キャンセル待ちが出るほどの激売れっぷり! アルファード/ヴェルファイヤも同じように売れてるそうですが、どちらがいいのか、正直なところ迷いますね。