「M」でも電動化にまっしぐら! 7代目となるBMW M5は歴代モデル初となるPHEVを採用したスポーツセダンになっていた (2/2ページ)

歴代モデルで初めて700馬力を越えたモンスターセダン

 7代目M5の最大の特徴は、一新されたパワートレインだ。4.4リッターV8ツインターボエンジンとトランスミッション内に設けられたモーターを組み合わせたPHEVシステム「M HYBRIDシステム」を初採用。システム合計最高出力は727馬力、最大トルクは1000Nmと、スポーツカーと比較しても遜色ないパワーを発揮する。そこに新型の8速トランスミッションとMモデル専用の4輪駆動システム「M xDrive」を組み合わせ、無駄なく瞬時に4つのタイヤへ効率よく駆動力を分配する。

 その優れたパフォーマンスは数値としても現れており、0-100km/h加速が3.5秒と、4ドアセダンとは思えないほどの加速性能を実現した。

 また、ハンドリングも特筆もの。M5としては初採用となる4輪操舵システム「インテグレーテッド・アクティブ・ステアリング」を標準装備したことで、正確無比なハンドリングを実現した。

 オプションとして、カーボンディスクブレーキを装備し、最高速度を305km/hまで引き上げる「M パフォーマンスパッケージ」も用意しており、さらなるパフォーマンスを欲する人に向けたアピールも忘れていない。

 7代目BMW M5の価格は1998万円で、これは先代となるF90型M5とまったく同価格となる。

 今回の発表会では、BMWジャパンの代表取締役社長で、自身も先代M5(F90)オーナーである長谷川正敏氏も登壇。

 長谷川氏は自身でもサーキット走行をするほどのカーガイで、M5との思い出を交えながら「Mモデルは駆け抜ける歓びを思いっきり体感できるハイパフォーマンスなドライビングマシンである」とそのコンセプトを説明。

 その上で、今回発表された新型M5に関して「700馬力を超える出力に1000Nmもの太いトルクで走ることができるのだから、ドライビングマシンというより『ドライビングモンスター』というのがふさわしい」と評した。

 次に登壇したプロダクト・マーケティングのプロダクト・マネージャーである御館康成氏は、新型M5の顧客層の特徴として「お医者さまや弁護士、公認会計士など、激務をこなしている人が多いです。日々の業務を終えた後に、Mモデルを運転することで、前向きな気持ちになれると高く評価してもらっている」と話していた。

初のPHEVシステムを搭載した7代目BMW M5が発表

 そして、新型M5の最大の特徴でもあるハイブリッドシステムの搭載については、「BMWはただ環境性能を追求するのではなく、未来の駆け抜ける歓びをお客さまに提供することを目的としている」と話した。

 その上で、今回の価格設定にも触れており、「我々は出力が上がったからといってその分のお金をチャージすることはせず、クルマのパフォーマンスに見合った価格をお客さまに提示するべきだと考えて今回の価格設定になりました」と説明した。

 今回、新型M5の日本上陸を記念して、BMWが麻布台ヒルズ内のタワープラザ1Fに開設したブランドストア「FREUDE by BMW」にある「CAFÉ & BAR B」では、M5の凛々しさと雄々しさを表現したスペシャルメニュー「ブリトーボウル」を、10月3日(木)から10月28日(月)までの期間限定で提供している。興味がある人はぜひ一度訪れて欲しい。

 7代目BMW M5は、これまでの歴代モデルのなかでもっとも高出力でもっともアグレッシブな走りを提供してくれる、唯一無二のラグジュアリースポーツセダンとして進化していた。


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