プライバシーガラス非採用のクルマもまだまだある
つまり、1990年代中ごろからは、法規的に装着可能なリヤサイド、リヤウインドウのダークガラス=プライバシーガラスの標準装着率が高まり、もはやガラスフィルム、カーフィルムをわざわざ後から貼る必要はなくなったというわけだ(さらに濃いフィルムを貼りたい人は別にして)。
結果、カーフィルムの需要は一気に急降下したのである。もちろん、いまでもベースグレード(廉価グレード)のみ、プライバシーガラス未装着のクルマもあり、カーフィルムの需要は減ったとはいえ、皆無ではないともいえる。
ちなみに、3~4代目プリウスの後ろを走っていて気付くのは、中上級グレードなら特徴的だったハイデッキなリヤセクションの薄型ウインドウやリヤウインドウが黒くダークなプライバシーガラスで車内は見えず、プライバシーガラス不採用のベースグレードは車内丸見え……といった点でグレードを識別できたりしたのである。
いずれにしても、屋外駐車では車内がオーブン状態になる2024年夏の酷暑を経験していれば、日光、紫外線による車内温度の上昇を抑制することができるプライバシーガラスは、もはや必須の装備といえそうだ(それだけで車内温度の上昇は防げず、フロントウインドウ用のシェードなどが不可欠だが)。