タイヤはわかる! エンジンもなんとなくわかる! なんとボディもシャシーも消耗品だった (2/2ページ)

走行距離に応じてクルマの各所にはダメージが蓄積する

■ブレーキキャリパー

 ブレーキキャリパーも距離によってへたってきて、だんだんピストンの動きが悪くなり、最後は固着してしまう。そうなる前に4~5年に一度、つまり車検2回ごとに1度はオーバーホールをするのが理想。

 サーキットなどをガンガン走っている人だと、キャリパー自体が開いてくるケースもあって、こうなるとオーバーホールでは済まなくなり、キャリパーのAssy交換が必要になる。

■ボディ・シャシー・ブッシュ

 そのほか、ボディ全体もバネだとすれば、やがてボディもヤレてくる。

 グループAレースのころ、どんなにセッティングをいじってもハンドリングが決まらないマシンがあり、そのマシンでホワイトボディをそっくり交換したら、ハンドリングの問題が一気に解決したという例があるので、ボディも走行距離でヘタってくるのは間違いない。

 もっとも、レーシングカー以外でホワイトボディを交換するなどということは現実的にあり得ないので、ボディにはなるべくストレスをかけたくない。市販車にはそのための工夫が凝らされていて、ボディがヘタる前にブッシュがヘタり、モノコックが痛む前にサブフレームがヘタるようになっている。

 したがって、ブッシュ類の多いクルマほどボディへのダメージは少なく、ブッシュを交換するだけでかなりシャキッとした走りを取り戻すことが可能。

 同様に、サブフレームのメンバーブッシュやテンションロッドなど、大きなブッシュを交換するのもリフレッシュ効果として大きいし、サブフレームごと新品に交換すればもっと元気を取り戻す。

 また、ボディに関してはウェザーストリップを交換すると、風切り音が減って新車感が戻ってくるし、パワートレイン系のゴムマウントの交換も剛性感復活に効果大。

 細かいところでは、ドアストライカーを新品にし、調整し直すのもリフレッシュになる。

■タイヤ

 最後にタイヤ。タイヤが消耗品なのはよく知られているが、山がたっぷり残っていたとしても、新品から1年も履いたタイヤは、フレッシュタイヤに比べるとコシも張りもグリップ感もかなり劣る。

 一度熱が入ったタイヤは、どんどん劣化が進むので、タイヤはできるだけ鮮度のいいものを履き続けたい。理想をいえば、山の有無にかかわらず、3~4年で交換するのがベストだ。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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