「危」「毒」「高圧ガス」マークを見るとちょっと怖い気も……タンクローリーって何を運んでて安全性はどうなってる? (1/2ページ)

この記事をまとめると

■ガソリンスタンドなどでよく見かけるタンクローリー

■液体・気体・固体のすべてを運ぶことができる

■タンクローリーの積載物について詳しく解説

積載容量は車両によって異なる

 ガソリンスタンドなどでよく見かけるタンクローリー。身近な存在ではあるものの、多くの車両が「危」マーク、「毒」マーク、「高圧ガス」マークをつけており、興味はあっても何となく近寄り難い存在だ。ひと口にタンクローリーといっても、石油類だけを運んでいるわけではない。基本的には、液体・気体・固体いずれも運ぶことができる。

 車両は道路運送車両法で「主たる使用目的が特種である自動車であって、定められた構造や装置などの要件を満たした車両」と規定した、特種用途自動車に分類されている。外見的に大きな特徴といえるのは、荷台部分が楕円柱のタンク形状になっていることだろう。トラックメーカーが製造するパワートレインとシャシーの上に、架装メーカーが製造するタンクを載せるといった感じになっており、大型のものにはトレーラータイプもある。

 積載(タンク)容量はさまざまで、一般には1万2000〜2万リットルが大型車、3000〜8000リットルが中型車(車両は3トン〜4トン車)、2000〜4000リットルが小型車(車両は2トン〜3トン車)といったところだ。

 積載容量を考えるのであれば箱車(バンタイプ)が効率的だが、液体は揺れが生じると安定性に影響を与えるので、重心が低くなる構造にしなければならない。また、積載・荷降ろし施設などの高さ制限などもあるため、これらを総合的に考えた結果、楕円柱を基本に積載物に合わせた形状にしているようだ。ただ、高圧気体を運搬する車両は内圧の問題から、真円柱のタンクを使用する。

 石油製品などの「危険物」を運ぶものは、消防法の規制を受けて「移動タンク貯蔵所」となる。これに伴い、積載容量やタンクの構造などについて制限を受けることになるのだ。また、軽油・ガソリンなど性質の異なるものを同時に運ぶため、タンク内を小部屋に仕切る構造になっており、それぞれ何をどれだけ運んでいるかということを表示しなければならない。


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