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100万円で売ってる中古車の仕入れ価格っていくら? 上乗せ価格が「利益」じゃない中古車販売事情

100万円で売ってる中古車の仕入れ価格っていくら? 上乗せ価格が「利益」じゃない中古車販売事情

この記事をまとめると

■中古車の売値には仕入れ価格の10〜30%の利益分が乗せられている

■クルマを仕入れたあとにもメンテナンスなどが必要なので経費がかかる

■目に見えない場所に費用がかかっているケースが多い

中古車の仕入れ値っていくらくらい?

 ひと口に中古車店で200万円程度の価格で売られている中古車といっても幅広く、登録済未使用車のような軽自動車から型落ちの元高級車、人気のSUVやスポーツカーまでさまざまだ。

 ただ、一般的に中古車には仕入れ価格の10~30%の利益が乗せられているといわれており、その考えでいくと200万円で購入した中古車は約155万円~180万円程度が原価ということになる。

 しかし、当然ながら中古車の状態は千差万別であるため、店頭に並ぶまでにかかるコストも車両ごとに異なってくるので、上記の利益率はあくまで平均ということになる。

 中古車を店頭に並べるまでにかかる作業のことを商品化のための作業などというが、これは洗車や車内清掃といった基本的なものから、点検、整備、板金塗装などかなり幅が広い。

 そのため、同じ車種、グレード、年式、走行距離のものあっても、定期的な点検を受けてきてキズもほとんどない車両と、車検のときしかオイル交換もせず、外装ボコボコの車両では、買取価格に差が出るというのはおわかりになるだろう。

 また、中古車というのは仕入れても売れなければ利益を生まないため、在庫車の回転率も非常に重要な要素となる。仕入れるそばから売れるような人気車種であれば、ある程度高い価格で買い取りや仕入れをしてもすぐに売れてくれれば利益を生んでくれる。

 一方で、あまり人気のない車種などはなかなか売れないことが予想される。そうなると、中古車店の敷地も占有してしまうし、定期的な洗車などのメンテナンスコストも発生してしまうため、そのあたりも考慮した価格で仕入れなければならない。下取り価格や仕入れ価格も控えめになるというワケだ。

 このあたりは旧車やスーパーカーも同様で、これらのモデルも注目度は高いものの実際に購入に至る人は少数で、メンテナンスをしようにも部品の手配に時間もお金もかかるため、そのコストも逆算して高めの利益率としているところがほとんどだ。

 たまに下取りや買い取りで手放したクルマが中古車店の店頭に並んでいるのを見て、「めちゃくちゃ利益乗せてる!」とショックを受けているSNSの投稿などを見かけることもあるが、その車両を商品化するまでにはコストがかかっており、中古車店を運営していく上での費用や中古車情報サイトなどへ掲載する費用など、目に見えない費用も多く発生していることを考えれば、その利益率は当然ともいえるのである。

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