この記事をまとめると
■人はいずれ終活を考えるタイミングが来る
■膨大なコレクションは遺族にとってゴミになる可能性も
■コレクションなどは元気なうちに処分したり人に譲るのがオススメだ
クルマ好きが考える終活
人生100年時代とはいうけれど、アクティブに行動できるいわゆる「活動限界」はもう少し手前だと考えるべきでしょう。クルマの運転ともなればなおさらです。
若いときには後先考えずに集めてきたクルマ関連のコレクション。本人にとってはお宝でも、家族にとってはゴミ同然という場合も少なくありません。また、単身者が何らかの理由で処分不可能となった場合、親族かあるいは業者に頼んで処分せざるを得ないのです。
中高年層はもちろん、若い方も当てはまります。
遅かれ早かれすべてのコレクターが避けてとおれない「コレクターの終活について」考えてみました。
●アラフィフあたりから急にリアルになる「終活」
「終活」 。それはつまり「人生の終わりのための活動」です。銀行の預金通帳や口座の暗証番号、生命保険の証書がしまってある場所などなど、これらがきちんと整理されていて、本人がこの世を去ったあと、残された人がスムースに後処理できるための重要な作業です。
アラサー&アラフォーくらいであれば「まだ先のこと」と考えていられますが、これがアラフィフともなれば急に、そして妙にリアルさが増してくるのは気のせいではないように感じます。そしてある日、「いままで集めてきたコレクション、俺(私)がいなくなったらどうするんだ?」と、愕然となるのです。これに追い打ちを掛けるように、長年の付き合いの友人がぶっ倒れたりすると、ますます他人事とは思えなります。
●部屋や屋根裏を埋め尽くすコレクションに呆然となる
本能の赴くまま、多額の費用と手間を掛けて集めてきた膨大なコレクション。自慢のアイテムだったコレクションの数々があるときから重荷に思えてきます。具体的には、没頭してきた趣味への興味が薄れたとき、行くところまで行きついて燃え尽きてしまったとき、そして加齢、いわゆる「老い」です。
生粋のコレクターであれば「閲覧用」「保存用」「予備」の3セットを基本に集めているかもしれません。あるいは自宅の部屋や倉庫には収まりきらずに、レンタルボックスを借りているケースも想像できます。
これらを処分するとなると、腹をくくってまとめて処分してしまえば1、2日で終わるかもしれません。しかし、当事者は踏ん切りがつかないでしょう。捉え方次第では、これまで積み上げてきた自分の生き様を断ち切ることになるのですから。とはいえ、手っ取り早い処分方法を考えるうちに「とりあえず今回はいいや」といった結論に達して、後まわしにしたとしても物事は解決されません。
●いっぺんに処分しようと思うから途方に暮れる
何年も、あるいは何十年も掛けて集めてきたコレクションをいちどに処分しようと思っても、多くのコレクターは「すべて捨てる」くらいの覚悟がない限り、数日で終わらせるのは不可能ではないでしょうか。
残したいものと処分してもいいもの。この仕分けだけでもかなりの時間を要します。ありがちなのが、行方不明になっていたり、存在を忘れていたアイテムがひょっこり見つかったりしてそのたびにテンションが上がり、気づけば1日終わってたなんてことにもなりかねません。
月単位あるいは年単位で少しずつ処分して、その間に自身の気もちも落ち着かせていく(納得させる、ともいえそうです)のもありではないではかと考えます。