この記事をまとめると
■アキュラがモントレーカーウィークで「インテグラタイプS HRCプロトタイプ」を公開
■タイプSをベースに運動性能をさらに磨き上げたモデル
■いますぐにも発売できそうなほど完成度は高い
サーキット走行に特化したインテグラ
毎年8月にアメリカ・カリフォルニア州で行われる「モントレー・カー・ウィーク」。サンフランシスコからクルマで2時間半ほど南下した、風光明美なモントレー半島近辺の数カ所において開催される、さまざまな自動車イベントの総称だ。
約1週間のあいだ、ヒストリックカーや高級車を題材としたイベントが各地で行われ、近年は自動車メーカーが次世代コンセプトモデルや新型車両をお披露目することも多くなっているため、さながら街全体がセレブなパーティを開催しているような雰囲気に包まれる。
2024年もそんなモントレー・カーウィークにおいて、ホンダの高級車ブランドであるアキュラが「インテグラタイプS HRCプロトタイプ」を世界初公開。アメリカだけでなく、世界中のスポーツカーファンから注目を集めている。
日本国内の新車ラインアップからは姿を消して久しいインテグラだが、北米市場では2022年にアキュラ・インテグラとして「復活」。現行FL世代のシビックと基本設計を共有する5ドアハッチバックで、ラグジュアリースポーツコンパクトという位置づけだ。
パワーユニットは標準車が最高出力200馬力の1.5リッター・ターボ、タイプSは同320馬力の2リッターターボを搭載。このスペックから想像できるように、インテグラ タイプSはFL5型シビックタイプRとコンポーネンツを共有するモデルだ。
今回、発表となった「インテグラタイプS HRCプロトタイプ」は、車名のとおりタイプSをベースに運動性能をさらに磨き上げたモデル。開発を手がけたのは、アメリカにおけるホンダ/アキュラのモータースポーツ活動を担うHRC USで、同社が製作したレーシングカー「インテグラ タイプS TCXレースカー」での知見も数多く投入されているという。
エクステリアから特徴を見ていくと、まずは開口部の大きな専用フロントバンパーをはじめ、前後の大型ワイドフェンダー、リヤバンパー、そして大型エアアウトレットが設けられたカーボン製ボンネットを装着。リヤスポイラーもハイマウントタイプへと変更される。
また、軽量化も推し進められており、ボンネットおよびリヤドアはカーボン製。フロント両席もRECAROと共同開発されたカーボン製フルバケットシートへ変更されるほか、リヤシートは潔く取り外され、2名乗員となっている。