満を持して「王者」N-BOXの「クロスオーバー軽」を投入! 超激戦区でも勝ち目のある中身を紹介!! (2/2ページ)

インテリアのチェック生地は必見!

 ボディカラーはモノトーンがプラチナホワイト・パールとクリスタルブラック・パールの2色。2トーンはいずれもルーフ色がブラックで、ボディ色はN-BOXシリーズ初採用のデザートベージュ・パールやボタニカルグリーン・パールを含む5種類を設定しており、アウトドアによく馴染むアースカラーが多いのが特徴だ。

 そんなエクステリア以上に劇的に変化したのはインテリアだろう。緑がかったブラウンと黒を基調に白や青などの色も織りまぜたチェック柄のシート生地を全車標準装備するとともに、後席背面や荷室フロアにも使用。さらに撥水加工を施すことで、見た目にも汚れが目立たず、実際にも頑固な油汚れでなければ素早く拭き取れる点が光る。……贅沢をいえば撥油機能も持つ「ファブテクト」を採用してほしかったが……。

 また、荷室フロアは80mmかさ上げされ、よりフラットは床面形状となったことで、停車時の座り心地が改善。さらにフロア下には、取り外して丸洗いできるうえ、折りたたみローテーブルやチェアなどを収納できるフロアアンダーボックスが追加された。また、買い物などの手荷物が積みおろししやすくなったのもポイントだ。

 インパネやドアトリムも、汚れが目立ちにくいカーキ色を基調としつつ、エアコン操作部やカップホルダー、ドアハンドルまわりはブラックとし、助手席側インパネトレーにはさまざまな色を混ぜた樹脂を用いることで、傷の目立ちにくさにも配慮。

 ライバルたちが黒またはグレーを基調としたタフな仕上がりなのに対し、N-BOX JOYは老若男女問わずマッチする明るくオシャレで機能的なテイストとなっている。

 パワートレインやボディ、シャシーなど走りのメカニズムは基本的に標準仕様や「カスタム」と共通だが、N-BOX JOYにはNA(自然吸気)車とターボ車、FF車と4WD車がそれぞれ設定される。なおターボ車には、15インチタイヤを装着するカスタムとは異なり、NA車とは共通の14インチタイヤが装着されるので、ラフロードでも操りやすい穏やかな走りが期待できそうだ。

 従来のクロスオーバー超背高軽ワゴンとは一味違う、だがスポーティではないホンダ車らしい、車名のとおり「JOY」=「楽」=「ラク」で「たのしい」、「自由」な雰囲気に満ちたN-BOX JOY。

 発売は2024年9月27日、新型スズキ・スペーシアギアとほぼ同時期になるとの噂もあるが、このガチンコ勝負を制するのは……?


遠藤正賢 ENDO MASAKATSU

自動車・業界ジャーナリスト/編集

愛車
ホンダS2000(2003年式)
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ゲーム
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