この記事をまとめると
■クルマのホイールを交換する際には注意点がいくつかある
■ホイールには国や関係機関が定めた規格が存在している
■自身でよくわからないのであれば専門店での相談がオススメだ
クルマの走りに影響する「ホイール」は重要部品
ホイールの交換は、クルマのカスタマイズ、ドレスアップの第一歩。一番興味のあるアフターパーツともいえるし、実際に交換している人も多いだろう。
しかし、いざ交換するとなると意外にその選択が難しい。
というのも、アルミホイールはデザインと価格だけで選べばいいというものではないからだ。とくに重要なのは規格とサイズだ。
ホイールはタイヤと合わせ、たった4本で1トン以上の車重を支える重要部品。一時期、安価なノーブランド品や偽ブランド品が出まわり、走行中に突然ホイールが割れるなどのトラブルが出て問題になった。
というわけで、アルミホイールは安全基準を満たしているのが第一条件。
乗用車用のホイールならば、国土交通省が通達した「乗用車用軽合金製ディスクホイールの安全技術基準」をクリアしている「JWL」の刻印もしくは鋳出し文字のあるホイールを選ぶこと(製造者=ホイールメーカー自らの責任において試験を行う)。
商用車は、同じく国土交通省が通達した「トラックおよびバス用軽合金製ディスクホイールの技術基準」を満たした「JWL-T」の刻印もしくは鋳出し文字のあるホイールであることが大前提。
「JWL」もしくは「JWL-T」の刻印・鋳出し文字のないホイールでは、そもそも車検にとおらないからだ。
さらに、第三者機関である一般財団法人日本車両検査協会(VEHICLE INSPECTION ASSOCIATION、略称:VIA)が、実際に「JWL」「JWL-T」の技術基準でテストを行い、それをクリアしてVIA登録したホイールは、「VIAマーク」も表示できるようになる。
もうひとつ、JAWA(ジャパンライトアロイホイールアソシエイション)事業部会員のアルミホイールで、VIA登録されたものに限り、JAWA品質認定証も貼付られ、PL(製造者損害賠償責任)保険が付保される。
というわけで、ホイールを選ぶ際は、まずホイールに「JWL(JWL-T)」「VIA」の鋳出し文字や、刻印があるものからチョイスすること。そのうえで、正しいサイズを調べて選ぶ。
ホイールのサイズ表示は難解で、次の6つの確認が必要だ。
・リム径(インチ表示)
・リム幅(インチ表示)
・フランジ形状(英文字)
・ホール数(穴数)
・C.D.(ボルト穴ピッチ円直径 単位はmm)
・インセット(ホイールの中心線とディスク内面との距離 単位はmm)
このように、インチ表示とミリ単位が混在しているので、面倒極まりないのだが、サイズが合わないことには装着できなかったり、保安基準違反になったりするので、おざなりにはできない。
フィッティングに関しては、ミリ単位でのノウハウも必要になることがあるので、ホイールを選ぶ際は、純正ホイールか純正オプションのホイールと、まったく同じサイズのホイールを選ぶか、そうでなければ取り付けノウハウのある専門店で、サイズの相談をしてからオーダーするようにしよう。