優しく念入りに行うのがキモ
そしていよいよ夏の汗汚れのクリーニングである(その他の汚れを含む)。車内専用の布シートクリーナーをスプレーし、汚れが浮き上がってきたところを見計らい(クリーナーの白い泡が茶色くなることも)、綺麗なタオルで拭き上げるだけ。
ただし、力を入れすぎて拭いたり、シートを布地の織りに沿って優しく拭き上げないと布シート素材が痛み、毛羽立つこともあるから要注意である。
マメに手入れをしていない布シートだと、綺麗だったタオルが茶色になるぐらい汚れていくはず。もちろん、拭きあげ用のタオルは折って使い、常にきれいな面で拭き上げることがポイント。
汚れた面で拭き続けると、かえって汚れをシートに再付着させてしまう。車内専用の布シートクリーナーを使うことで、汚れが落ちるだけでなく、車内の清潔臭が漂うメリットもある。
繰り返すけれど、今年の夏の暑さで布シートは乗員から噴き出した汗まみれになっている。放置すると、汗汚れの付着、変色、悪臭の付着など、ロクなことはないので、いち早く対処してほしい。シート座面、シートバックに加え、頭皮から出た汗、毛髪汚れがべったり付着、染みついているヘッドレスト(布地)のクリーニングもお忘れなく! なお、ここまではすべてのウインドウを開けっぱなしにして風通しをよくして作業してほしい。車内の空気もすっきり、クリーンになるはずだ。
ちなみに筆者のクルマはパンチングレザーの本革シートだが、そういったシートのクリーニングはブラッシングを併用する掃除機がけまでは布シート同様。その後、自動車メーカー純正のレザーシートクリーナー&トリートメントをごく柔らかい布に付けて拭き上げ、汚れ、汗などを拭き取るようにしている。同時に、レザーに潤いを与えてくれる効果も期待できる。
こうした継ぎ目(縫い合わせ目)が多いシートは、布シート、レザーシートを問わず、凹み部分の掃除機がけとブラッシングは不可欠だ(写真を撮ったら、あらら、凹み部分に汚れが……)。
今回は室内クリーニング方法をシートにフォーカスして紹介してきたが、最後に、もとから落ちている、そしてシートクリーニング中にフロアに落ちたホコリ、汚れ、食べこぼしなどを掃除機で吸い取ってやって、初めて完成、終了である。
とくに海、砂浜にドライブしたクルマはそこを怠らないように。塩分を含んだ砂汚れがフロアに落ちたままだと、錆発生、異臭の原因になりかねないからだ。そうそう、ペットを乗せている布製シートも要念入りに、である。