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「京急」と「東急」のライバル同士が手を組んだ! 自動運転バスの実証実験で目指す未来の姿とは (1/2ページ)

「京急」と「東急」のライバル同士が手を組んだ! 自動運転バスの実証実験で目指す未来の姿とは

この記事をまとめると

■「京浜急行バス」「東急バス」「東急」の3社が共同で実証実験を実施

■小型モビリティによる自動運転を遠隔監視方式で行なった

■今回の実証実験は「自動運転レベル2」に該当する

バス業界が抱える課題にアプローチ

 2024年5月24日から6月6日までの14日間、横浜市金沢区の能見台地区、同青葉区のすすき野地区、川崎市麻生区の虹ヶ丘地区の3カ所で、かわいらしいバスが実験的に運行された。主体は京浜急行バス、東急バス、東急(東急グループの事業持株会社)の3社である。これは複数エリアで複数の事業者が同時に、小型モビリティによる自動運転の実証実験を、遠隔監視方式で行なうというものであった。各エリアに共通した自動運転に伴う移動の課題やニーズのほか、エリアごとの課題検証などを行なうことに狙いがある。

 今回の実験は「自動運転レベル2」に関する内容だ。自動運転には5段階のレベルがあり、「自動運転レベル2」はその第2段階にあたる。今回使用された車両は、部分的に運転が自動化されたものを使用して、アクセルとブレーキ操作による前後の加速や減速の制御と、ハンドル操作による左右の制御の両方を、システムが担うといった形で行なわれた。要するに、ドライバーが乗務して運転の監視をすることが前提となっているわけだ。

 トヨタがオリンピックの選手村で行なった実証実験や、ウーブンシティで行おうとしているものはさらに高度な内容だが、閉鎖空間なので限られた人しか利用できない。しかし、今回は予約をすることで一般の人たちが利用できるようにした。いわば、市民参加型の自動運転実証実験だったのである。

 具体的なシステムの構成は、遠隔監視設備を京急グループ本社ビル(横浜市西区)に設置し、ひとりの遠隔監視者が異なるエリア(先述の3地域)で運行する2社2台の自動運転バスの運行管理を担当するというもの。ここで得られた結果を基に、「遠隔監視×自動運転」技術を安全性向上・運転業務の負担軽減に繋げることで、不足が懸念されているバスドライバーの働き方改革など、バス業界が抱える課題に対して取り組むのだという。

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