いまだバスやトラックは手洗い洗車が主流……って巨大ボディで気が遠くなりそう! そんななか水道代を年間100万円の節約も可能な「ロボ洗車機」を発見した (2/2ページ)

年間120万円の水道代を削減できた例も

 理想をいえばスイッチを押すだけで自動走行してトラックを洗ってくれるといいのだろうが、それにはさらに高度なセンサーや制御系が必要となるから価格も跳ね上がる。トラックの全長・全幅を入力して走行させる仕組みも作ることができそうだが、(保有車両が)1台または1車種だけならこういう洗車機は必要ないだろうし、複数台ではボディ寸法の管理も複雑になるから、コントローラーで操縦する方法を踏襲しているようだ。

 無人で洗車してくれるほうがラクだが、やはりドライバーがそばについて安全を確認しながら作業するほうが安心ではある。長い販売の歴史で、着実な方法を守ってきたようだ。

 ちなみにこの最新ロボ洗の価格は1台500万円と、乗用車ならまあまあ上等なモデルが買えるくらいの額だが、導入したバス・トラック企業によっては、年間120万円も水道代を削減できたというから、3〜4年でもとが取れてしまうケースもある。さらに洗車を時短でできて、疲れないのはドライバーにとって助かる。

 課題としては、舗装したところでしか実行できないこと。タイヤが小さくぬかるみや段差などに弱いので、コンクリートやアスファルトで平らに舗装しているところでしか使えないのだ。

 ロボ洗の台座部分をタイヤではなくクローラー(ゴム製のキャタピラ)にすれば、砂利の駐車場でも使えそうだが、ぬかるんでしまうと逆にトラックを汚してしまう原因にもなりかねない。う~ん難しい。

 ちなみにこのロボ洗メーカーのヒラマツは、大型車両用の門型自動洗車機や電車用の洗車機も手がけているほか、橋梁や建築部材など、鉄工部品の製造でも歴史のある企業。職人の技と機械技術を併せ持つ、日本の強みを感じさせるブランドだ。


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