ノーマルに近い状態でも戦闘力の高さを見せつけた
一方、川畑選手/中谷選手の110号車「FLEX翔 TOYOTIRES トライトン」は今大会がデビュー戦で、川畑選手によれば「タイヤ、ホイール、ロールケージ、シート、アンダーガード、ブレーキパッドを変更したぐらいで、エンジン、ギヤボックス、ダンパーも市販モデルの状態です。フロントのバネだけ展示車両から移植しましたが、それもスタイルアップ用です」と語るように、極めて市販車に近い仕様でエントリーしていた。
それでも「エンジンのパワーがありますね。車両重量は重いんですけど、それを感じさせないぐらいにトルクがあります。あとはギヤ比もラリーのSSにあっていて、山道を駆け上がるときにパワーバンドをキープすることができる。そのあたりが昨年の大会まで乗っていたプラドとの違いです」とのことで、川畑選手はトライトンに対して好感触を掴んでいた。
事実、川畑選手/中谷選手は7日のオープニングステージ、SS1で3番手タイムをマーク。それだけに110号車「FLEX翔 TOYOTIRES トライトン」の躍進が期待されていたのだが、続くSS2でロールオーバー。なんとか同ステージを走り切るものの、レグリタイヤを決断することとなった。
まさに川畑選手/中谷選手にとっては波乱の幕開けとなったが、8日のレグ2で再出走を果たすと、110号車「FLEX翔 TOYOTIRES トライトン」はこの日のオープニングステージ、SS9でベストタイムをマーク。
さらにSS10で3番手タイム、SS11で2番手タイムをマークするなど、抜群のスプリント能力を披露したのである。
このようにラリー北海道では2台のトライトンが活躍。今後もユーザーの拡大が予想されているだけに、トヨタ・ハイラックスと同様に三菱トライトンもXCRスプリントカップ北海道のXC2クラスにおいて定番モデルとなるに違いない。