「ほぼノーマル」なのに……マツダCX-5のポテンシャルが驚異! マツダ車を知り尽くす社員夫婦コンビがラリーで2戦連続2位を達成 (2/2ページ)

足まわりやエンジンマウントを強化

 気になるマシンの仕様も前戦と同様にロールケージ、サスペンション、ブレーキパッド、アンダーガード、そしてシートを除けばノーマルの状態。前戦からの変更点もエンジンマウントの強化および18インチから17インチへのホイールサイズの変更、さらにトーヨータイヤの装着モデルがオープンカントリーのA/TからR/Tへ変更した程度で、大幅なアップグレードは行われていない。

 しかし、2戦目ということもあって、セットアップの熟成および寺川選手のドライビングの精度が上がってきたのだろう。寺川選手/石川選手にとってラリー北海道は初挑戦のイベントだったが、111号車「TOYO TIRE MAZDA CX-5」は、7日のレグ1から素晴らしい走りを披露していた。

 まず、オープニングのSS1で寺川選手/石川選手がベストタイムをマークすると、SS2およびSS3で2番手タイムをマーク。さらにSS4で111号車「TOYO TIRE MAZDA CX-5」は、この日2回目となるSSウインを獲得したほか、SS5でもベストタイムをマークし、レグ1をXC-2クラスの2番手でフィニッシュしていた。

「ラリー北海道は初めてなんですけど、タイヤをR/Tにしたことでグリップがよくなっていました。それに前回のラリー・カムイから大幅な変更は行っていないんですけど、エンジンマウントの強化を含めて信頼性が上がっていたので路面のいい状態では走りやすかった」と寺川選手は好感触。

 その勢いは8日のレグ2でも健在で、寺川選手/石川選手の111号車「TOYO TIRE MAZDA CX-5」はコンスタントな走りを披露していた。SS9、SS10で2番手タイムをマークすると、SS11で大会4回目のSSウインを獲得。寺川選手/石川選手はラリー・カムイに続いてXC-2クラスで2位入賞を果たし、2戦連続で表彰台を獲得したのである。

「路面が荒れてくると厳しかったので、抑えて走っていました。それに、ここからタイムアップを狙うとなると、足まわりの熟成も必要になると思いますが、CX-5のポテンシャルを感じることができました」と寺川選手は手応えを語っているだけに、今後もCX-5のラリーシーンでの動向に注目したい。


廣本 泉 HIROMOTO IZUMI

JMS(日本モータースポーツ記者会)会員

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