いまインドネシアでヴォクシーが大人気! セレナ&ステップワゴンにMGも参戦してMクラスミニバン激戦区になる予感 (2/2ページ)

インドネシアはミニバンの激戦区

 2024年7月にインドネシアのジャカルタ近郊で開催された「GIIAS(ガイキンド・インドネシア国際オートショー)2024」では、トヨタ以外のブースで「ヴォクシークラス」のミニバンの存在が目立っていた。

 まず、日産はGIIAS2024で日産セレナ(日本での現行型)e-POWER ハイウェイスターを発表した。価格は6億3500万ルピア(約601万円)となっている。ホンダでは現行ステップワゴン e:HEV スパーダが参考出品されていた。「インドネシアの人たちの反応を見ながら、インドネシアでの展開を考えていきたいと考え参考出品したようです」とは事情通。

 さらに、中国MG(上海汽車系)ブランドでは、左ハンドルなので参考出品なのは明らかなのだが、ヴォクシークラスに近い「MG G50」というモデルも展示されていた。

 セレナはいままでも歴代モデルがインドネシア国内で販売されていたのだが、今回はインドネシア国内におけるヴォクシーにはハイブリッドユニット搭載車がないなか、e-POWERユニットを搭載させることで差をつけようとしているのかもしれない。ヴォクシーとの価格差約13万円高でe-POWER車に乗ることができることに、インドネシアの人がどう反応するのかは興味深い。

 ステップワゴンもe:HEVを展示しているので、仮にインドネシアでの販売が決まれば、ハイブリッド車ありきということになるだろう。ただ、トヨタがヴォクシーにハイブリッド仕様を用意しないということは、新世代で高効率、環境性能も高い2リッターガソリンエンジン仕様だけで、このクラスでは十分インドネシアの人たちにアピールできるものと考えているのかもしれない。

 ジャカルタ都市圏など、ニーズがインドネシア国内では限られるのかもしれないが、大消費地で意外にヴォクシーを見かけ、日産やホンダが同クラスのモデルをもっていれば、「よーし」となるのは自然な流れ。これに、さらに中国メーカーが参入しようと(MG G50はBEVではない)してくるとなると、今後のインドネシアでは、いま以上にこのクラスが盛り上がっていきそうな気配を見せている。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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