いくら性能向上してもやっぱ初代だよなぁ〜! けっして「昔はよかった」的懐古主義じゃない「初代こそ最高」なクルマ5台 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■大ヒットした初代モデルの2代目は失敗しやすいというジンクスがある

■次世代モデルが登場しても初代モデルのよさを上まわることができない事例も多い

■初代モデルには時代を切り拓いたものが多く、それだけに人々の印象に残りやすい

何度モデルチェンジを繰り返しても初代モデルが忘れられない

 どんなに人気があったクルマでも、売れているクルマでも、数年経てばどうしても古さや時代にそぐわない部分は出てきてしまうものですね。そこでフルモデルチェンジを行うことになりますが、必ずしも新型が同じように売れるとは誰も約束できないのが怖いところ。とくに、初代が大ヒットしたモデルの2代目は失敗しやすい、というエンジニアにとってはイヤなジンクスのようなものがあります。そこからまた3代目になって盛り返したモデルもあれば、フェードアウトしていったモデルもあり、クルマの進化とは本当に難しいものなのだと感じます。

 今回ご紹介するのは、最新モデルはすごく進化していて売れているモデルもあるけれど、「やっぱり初代がよかったな」という根強いファンが多いモデルたちです。

 1台目は、いまなお最小クラスの本格オープンスポーツカーの名車として語り継がれるほど、世界に衝撃を与えた初代ダイハツ・コペン。軽自動車でありながら、高級オープンカーに負けない電動開閉ハードトップを採用し、細部にまでこだわったインテリアや走りを手にしたクルマとして2002年に登場しました。

 丸いヘッドライトやフェンダー、リヤのテールランプまでコロンとした雰囲気で統一されたシルエットは、キュートにもスタイリッシュにも見える「ティアドロップシェイプシルエット」と呼ばれるデザイン。でも、のちに追加されたアルティメットエディションにはビルシュタインダンパーやレカロシートを採用するなど、目の肥えたスポーツカー好きも思わず欲しくなるような、上質なインテリアと本格的な装備が魅力的でした。

 収納スペースは限られていましたが、トランクにはゴルフバッグが積載可能という、実用性の高さもアピールされてたのが初代です。

 もちろん、2代目モデルもカッコよく、3タイプのデザインが選べるようになったり、走りの剛性感などもかなり進化していますが、初代にはどんなクルマにも出せない味があると感じるファンが多いのも事実です。

 2台目は、雪のなかを豪快にかっ飛んでいく姿が印象的なCMなどで、一躍大人気モデルとなった初代ニッサン・エクストレイル。2000年に登場しました。人気の理由はまず、大きすぎないボディサイズです。全長4445mm、全幅1765mmで市街地でも取りまわしがしやすく、それでいて室内は十分な広さと積載性の高いラゲッジを備えていたのです。

 そしてなんといっても、随所に施されたタフなギア感。2種類の最高出力が異なる2リッターエンジンに、4速ATと5速MTが設定され、もちろんFFだけでなく4WDもありました。シートアレンジでは後席がフルフラットになり、スキーやスノーボード、サーフボードといったアクティブな趣味の道具がサッと積みやすくなっています。

 この初代エクストレイルのコンセプトは2代目にも引き継がれたのですが、3代目からボディサイズが大型化。ギア感よりもプレミアム感が強まり、4代目ともなるとさらに大型化し、インテリアなども完全に上級志向のSUVになった印象です。

 タフ&ワイルドなSUVだった頃のエクストレイルが忘れられない、という人が多いのもわかる気がしますね。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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