新車購入の高揚感で思わず付けちゃったけど……要らなかった!? 納車後ちょっと経つと後悔しがちなオプション7選 (2/2ページ)

よくよく考えると使い道がない!?

●純正フロアマット

 装着するクルマ専用に設計・開発された純正フロアマットだけに、色や形状、質感、そしてフィッティングも完璧です。さらに高級車の純正フロアマットともなれば、まるでカーペットのように毛足が長く、土足のままでよいのか躊躇ってしまうのは筆者が庶民だからでしょうか。しかし、フロアマットはあくまでも消耗品です。普通に使っていれば汚れるし、痛んできます。

 なかには純正フロアマットが汚れるのは忍びないからという理由で、社外品のフロアマットを上に敷いているケースもあります。安くても数万円、高級車ともなれば、10万円以上の純正フロアマットもあるので、サードパーティー製のものを選ぶことでグッと出費を抑えられます。

●ベージュ内装

 内外装の色の組み合わせでベージュ系の内装色を選ぶと、車内が明るくなり、より愛車をお洒落に見せてくれます。一見するといいことづくめのように映りますが、ベージュ系の内装はとにかく気を遣います。どれほど丁寧に使っていても、ブラック系の内容よりも汚れや劣化度合いが目立つからです。しかも、1度ついた汚れを取り除くのはなかなか大変です。

 お子さんを乗せる機会が多いファミリー層であれば、お子さんが飲みものをこぼしたり、お菓子でベタベタになった手のまま車内のあちこちを触って大変なことに(笑)。どうしてもベージュ系の内装にこだわるなら、社外品のシートカバーを装着して雰囲気だけでも楽しむという手もありそうです。フェイクレザー(PVC)素材であれば、さっと拭き取るだけで汚れが落とせます。

●純正ドライブレコーダー

 ソニー損害保険株式会社が2024年8月30日に発表した「2024年 全国カーライフ実態調査」によると、「ドライブレコーダー」の搭載率は51.9%。「ドライブレコーダー」という名称自体が市民権を得ており、一般のユーザーにも浸透している印象を受けます。そうなると、ディーラーのセールスマンは、新車を購入する際に純正ドライブレコーダーの装着を勧めてきます。

 たしかにメーカーのロゴが印刷されていたり、純正カーナビとの連動など、独自の機能も魅力的ではあります。しかし、基本的に市販のものよりもかなり割高です。性能とコストパフォーマンスを重視するのであれば、市販品のなかからハイスペックなモデルを選ぶという選択肢もありかと。

●サンルーフ

 近年、標準装備を含めて、メーカーオプション設定も減りつつあるサンルーフ。天井が開く開放感と、チルト機能付きであれば雨の日でも車内換気ができる点も魅力です。ただ、オプションとして追加すると数十万円単位の出費となり、決して安価な装備とはいえません。また、付けてはみたものの、意外と使わなかったという声も。

 全高の高いクルマであれば気にすることはありませんが、セダンなど、サンルーフを装置することで多少なりとも天井が低くなる(サンルーフを格納するスペースが必要になるので)場合もあります。本当に必要な装備か、そして欲しい装備なのかをいちど冷静になって見極める必要があるかもしれません。

●まとめ:迷う理由が値段なら買え、買う理由が値段ならやめておけ

 日々、インターネットを使っていて「迷う理由が値段なら買え、買う理由が値段ならやめとけ」といった格言めいた言葉を目にしたことがあるかもしれません。新車でクルマを買うとき、最低でも100万円単位、高級車であれば1000万円単位の出費が伴います。そのうち感覚が麻痺してきて「数万円くらいならついでに付けておくか」とついついあれもこれもとオプションを付けてしまいがちです。

 気もちが高揚しているその場のノリで深く考えずにあれこれとオプションを選んでしまい、あとになって「これはいらなかった……」となってもあとの祭り。1度オーダーした内容を変更するのはかなり困難です。

 この「迷う理由が値段なら買え、買う理由が値段ならやめとけ」は、人によってさまざまな解釈ができるようですが、いずれにせよ、1度もち帰って「ひと晩落ち着いて考える猶予」がもしいところです。もしセールスマンにその場で即決を求められているとしたら、10分だけ猶予をもらい、思い切り冷や水をぶっかけてくれる人に相談してみるのも手です。


松村 透 MATSUMURA TOHRU

エディター/ライター/ディレクター/プランナー

愛車
1970年式ポルシェ911S(通称プラレール号)/2016年式フォルクスワーゲン トゥーラン
趣味
公私ともにクルマ漬けです
好きな有名人
藤沢武生

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