この記事をまとめると
■雨の日の運転はタイヤが滑りやすいこともあり事故のリスクが高い
■雨に強いタイヤを選ぶことでリスクを低減することが可能だ
■素材や排水パターンを見る以外にタイヤのラベリングを見て判断することも有効だ
雨に強いタイヤの条件
雨の日が続くのは梅雨の時期だけだったはずの日本で、近年は頻発する台風など、さまざまな異常気象の影響で、雨が長引いたりドカンと激しく降る豪雨が多い印象です。そんな雨の日こそ、クルマでの移動は便利に感じることが多い反面、ドライバーにとっては視界が悪くなり、路面が滑りやすくなったり風雨で飛んできた障害物が道路に落ちていたりすることもあり、神経を使うのが雨の日の運転です。
もし、安心して雨の日の運転をしたいのであれば、ウエットグリップ性能が高く雨に強いタイヤを選ぶという手があります。濡れた路面で滑りやすくなるのは、タイヤと路面が接した際に排水が追いつかず、タイヤと路面の間に薄い水膜ができてしまうことがひとつの原因。
これを防ぐため、サイプと呼ばれる排水性を高める技術が進化してきましたが、あまりたくさんのサイプを入れると、今度はブロックの剛性が弱まり、ふらつきやブレーキの制動距離が延びるなどの要因となってしまうため、同時にしっかりとした剛性を確保することも求められます。
そして、その剛性ともかかわってくるのがタイヤの接地面圧。丸いタイヤのなかで、路面と接地しているのはわずかにハガキ1枚分となっていますが、そのなかでも路面の形状やトラクション状態、車体にかかる重量などによって、なかなか均一な接地面圧を維持するのは難しいといわれています。
タイヤの断面形状やブロック形状などを工夫して、より多くの面積が路面に接地するようにすれば、それだけタイヤの性能がしっかりと発揮でき、雨の日の安心感も高まります。