マフラーは消耗品!
これに関しては、正直ユーザー側でできる対策はない。走行距離が伸びたり、サーキット走行でエンジンをガンガンまわしていればグラスウールがダメージを徐々に受けていくのは仕方がないところ。そこでマフラーメーカーによっては、グラスウールの詰め直しを行っていることもある。
内容は簡単で、サイレンサーの溶接部を剥がして一旦バラし、内部のグラスウールを詰め直して、消音効果を取り戻してくれるサービスだ。有料にはなるがそういった方法で本来の性能を取り戻すことも可能ではある。
もうひとつの対処法としては、単純だが新しいマフラーに買い替えること。
「え? わざわざマフラーを買い替えるなんて……」という人も多いと思うが、前述のようにマフラーは徐々に劣化していくもの。とくにアフターパーツメーカーのマフラーは、その多くがストレート構造を採用しているため、音量に関する劣化は避けられない。
だからといって頻繁にマフラーを買い替える必要はないが、雪国では内部の劣化以外に、凍結防止剤によってステーが錆びてきたり折れたりすることもある。内地で使っていても、振動や劣化で溶接箇所が剥がれてきたりもすることがある。そういった状況を加味すると、車検3回や4回くらいを通したらマフラ-を買い替えるのもひとつの手なのである。
ちなみに周知のことではあるが、2010年4月以降に生産されたクルマでマフラー交換をする場合は、事前認証制度を取得したものしか公道では使用できない。指定された工場で事前認証制度に合致した性能で作られたマフラーでなければならないので、マフラーがうるさくなってきたからDIYでグラスウールを詰め直すなどの行為もNGだ。
逆にそれ以前のクルマであれば、車検場で排気音量の検査に合格すれば問題ないので、自作マフラーやDIYでグラスウールを詰め直すことも可能である。