最近クルマがうるさくない!? ……は気のせいじゃなかった! じつはクルマのマフラーは消耗品で長年使うと車検に落ちることもある!! (1/2ページ)

この記事をまとめると

■クルマのマフラーは排気音を抑えるために設計されている

■内部の構造は隔壁で音量を抑えるタイプとグラスウールで抑えるタイプが存在する

■グラスウールで抑えるタイプは社外品に多く劣化しやすいので消耗品と考えるべきだ

マフラーはなぜ劣化する?

 マフラーは排気音を小さくするための装置だ。その排気音を小さくするために、マフラーの内部の構造は凝った作りをしていて、大きくわけると2種類が存在する。

 ひとつはノーマルマフラーに使われる隔壁構造と呼ばれるもの。排気ガスを部屋に貯めて、そこから小さな穴で隣の部屋に移す。これを何度も繰り返すことで排気音を小さくしていく。メリットは基本的にマフラーの劣化がないこと。錆びて穴が開くなど、物理的に壊れなければほぼずっと同じ性能をもつ。デメリットは排気抵抗になりやすく、パワーやレスポンスという点では微妙なところだ。

 もうひとつの構造はストレート構造と呼ばれるもの。サイレンサー内部に穴の空いたパイプが通っていて、そのまわりを熱に強いグラスウールで包む。グラスウールとはガラス繊維でできた綿のようなもので、このグラスウールが音を吸収することで排気音を小さくできる。メリットは排気ガスに対する抵抗が少ないこと。穴の空いたパイプの内部を排気ガスは通過するので、そこに掛かる抵抗は少ない。デメリットはグラスウールが熱や水分などで劣化して痩せてしまうので、だんだん排気音量が大きくなってしまうことだ。

 購入当初は静かだったマフラーでも、数万km走行したら音量が大きくなってしまい、ときには車検でNGを食らってしまったなんてこともある。


加茂 新 KAMO ARATA

チューニングジャーナリスト

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